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野球 コラム 2025年6月9日

早稲田大学、六大学100年の歴史を背負い目指すは日本一。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 早稲田スポーツ新聞会
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春季リーグで6勝を挙げたエース・伊藤樹

6月9日(月)、全日本大学野球選手権が開幕した。昨年の大会では、決勝で青山学院大学に敗れた早稲田大学。昨春の雪辱を果たすべく、まずは10日(火)、東亜大学との初戦に臨む。

◆6月10日(火) 東京ドーム
・14:00 早稲田大学 vs. 東亜大学

早大投手陣は今季、東京六大学春季リーグ戦でチーム2位となる防御率3.19を記録。その原動力となったのは、エース・伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)と、宮城誇南(スポ3=埼玉・浦和学院)だ。

伊藤樹は、明治大学2回戦でノーヒットノーランを達成すると、以降全試合に登板。連投が続く中でも同期間で防御率2.25をマーク。先発として安定した投球を見せるだけでなく、早明3回戦、早慶2回戦では終盤にリリーフとして登板し、チームのピンチを幾度となく救ってきた。

宮城は立教大学2回戦で、リーグ戦自身初完封を挙げるなど、今季大きく成長。早慶2回戦では、6回2/3を投げて自責点5と不本意な投球に終わったが、全国の舞台で本領発揮なるか、要注目だ。

また、全日本大学野球選手権は決勝まで進めば、7日間で4試合を戦うことになる過密日程。リーグ戦で多く登板した安田虎汰郎(スポ2=東京・日大三)、田和廉(教4=東京・早実)以外のリリーフ陣にも期待がかかる。

注目はフレッシュトーナメントの慶應義塾大学戦で、6回1失点9奪三振の好投を見せた高橋煌稀(スポ2=宮城・仙台育英)。初回から150キロを計測した未完の大器が、ゲームチェンジャーに名乗りを上げる。

野手陣はリーグ1位となる打率2割9分4厘をマークするなど、リーグ戦を通して好調をキープ。獲得した四死球はリーグ最多、喫した三振数はリーグ最少と、アプローチの良さも光った。

春季リーグ優勝決定戦では4打点の活躍を見せた寺尾

中でも注目は、今季覚醒を果たした寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)。リーグ2位のOPS1.163を記録した主砲は、昨年の全日本大学野球選手権後に、「まだまだ自分の力が足りない」と悔しさをにじませた。あの屈辱を拭い去ることができるのは、同じ全国の舞台だけ。自らの成長を示し、チームを全国の頂に導くことができるか。

また、全日本ではDH制が採用されている。DH起用の候補は、スーパールーキー・徳丸快晴(スポ1=大阪桐蔭)。立大3回戦では、チームに流れを引き戻す3点本塁打を放った若武者は、規定打席に未達ながらもOPS1.078をマークする衝撃のデビューを飾った。

そのパワーはチーム屈指。全国の猛者を相手に、その打棒を遺憾なく発揮することができれば、おのずと秋季リーグ戦でのスタメン起用も見えてくる。チームの将来を担う主砲候補の躍進に期待大だ。

また、今春のリーグ戦で不調に陥った尾瀬雄大(スポ4=東京・帝京)には復活への期待がかかる。今春、打率2割8分8厘に終わった尾瀬。打率2割台でのフィニッシュは2年の秋シーズン以来。チームの火付け役が、このまま終わって良いはずがない。第1打席から相手投手陣に襲い掛かり、早大に流れを持ってくるのは、この男だ。

開会式で「日本一を取る」と決意を述べた小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)

全国の猛者が集う全日本。もう「あと一歩」はいらない。己の実力を存分に発揮し、頂点へと駆け上がれ。

文:林田怜空/写真:平壮真、田島凜星、西本和宏(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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