人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

野球 コラム 2025年5月15日

【広島好き】主力3選手が復帰。その離脱中にチャンスを掴んだ選手は?

野球好きコラム by 大久保泰伸
  • Line

広島東洋カープ

ケガで戦線離脱していたモンテロと秋山翔吾が5月13日に一軍登録され、開幕戦にスタメン出場した選手が、再び一軍に揃いました。

3月上旬の右手中指骨折で開幕一軍を逃した坂倉将吾も復帰して、ベストメンバーと呼べるオーダーが組める状態になり、ここから上位進出へ期待が高まっています(掲載の成績は全て秋山、モンテロが復帰した5月13日時点のもの)。

主軸3人を欠きながら勝率5割をキープしたのは、投手陣の頑張りに尽きるところですが、野手陣では、開幕早々に訪れたこのピンチの状況をチャンスに変えた選手、活かせなかった選手、悲喜こもごもがあったようです。

まず坂倉不在の捕手陣では、石原貴規が15試合、會澤翼が10試合で先発マスクを被っています。

開幕スタメンの會澤は、森下暢仁と大瀬良大地の先発試合に出場していますが、森下の先発時には9番で起用されるなど、打撃面は期待されていない状態になっています。実際に5月13日時点での打撃成績は、打率.167、0本塁打、1打点と、かつての『打てる捕手』の面影はなくなっています。

2021年は4本塁打、昨季も3本塁打と、長打も期待できる打撃が魅力の石原も打率.180、0本塁打、2打点と、打撃面では持ち味を発揮できていません。

第3捕手的な立場で開幕一軍入りを果たした磯村嘉孝はスタメン出場がなく、6試合の出場ですが、マスクを被ったのは1試合のみ。ほとんどが代打での出場でしたが、無安打で5月12日に登録抹消となってしまいました。

2019年には65試合に出場して打率.278、4本塁打、21打点をマークした実力者の復活が期待されましたが、出番も少なく、今回のチャンスを活かすことができませんでした。

開幕から3試合で故障離脱したモンテロの一塁のポジションには、主に堂林翔太、田村俊介が起用されていました。モンテロに代わる4番にも起用された堂林ですが、打率.207、1本塁打、4打点と結果を残せていません。

一塁手として先発出場時の打率.196に対して、途中出場では打率.250、唯一の本塁打も途中出場の試合で、代打の切り札、スーパーサブとしての起用の方が合っているのかもしれません。

田村はスタメン時には1番や4番でも起用されていますが、一塁手としてスタメン出場した試合では、打率.205、0本塁打、1打点。堂林と同様に唯一の本塁打は途中出場によるもの。

こちらは同成績が打率.500、出塁率と長打率を足したOPSは1.345と破格の数字ですが、5月入ってからは4試合で1安打のみで12日に一軍登録を抹消されています。

秋山が抜けた外野の一角、ここでは代役が結果を残せなかった捕手や一塁とは違い、チャンスをものにした選手がいます。その筆頭格は末包昇大。

実は開幕カードの3試合には出場していませんが、秋山の抹消で開幕4戦目に5番・ライトでスタメン出場すると、この試合で本塁打を含む2安打を記録。4月9日からは4番で起用され、打率.302、6本塁打、30打点をマークしてファビアンの覚醒、坂倉の復帰後も不動の4番として打線の核となっています。

もう1人、外野の一角としてブレイクしつつあるのが中村奨成です。4月2日に一軍登録された中村奨は、20日の阪神戦に6番・センターで先発出場して2安打を放つと、23日の東京ヤクルト戦では1番で起用され、2本の安打と二塁打で3安打猛打賞を記録。

5月に入ると1番に定着し、9日の横浜DeNA戦ではバウアー相手に今季2度目の3安打猛打賞など、打率.364の活躍で秋山が一軍復帰を果たした試合でもスタメンを外されることなく、本塁打を含む2安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献しています。

3人の代役以外でも、内野では現役ドラフト移籍の山足達也や、代走のスペシャリストである羽月隆太郎が、スタメン出場で結果を残しています。主力の故障離脱という『災い』を、選手層の厚みを増すという『福』に転じることができるか、これからの戦いに注目しましょう。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ