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大谷翔平選手
大きな心境の変化ではないだろうか。そしてファンにとっては安心する発言になったかもしれない。ドジャースの大谷翔平投手(30)が意外にも休養指令を受け入れる考えを示した。メジャー8年目のキャンプイン。ドジャース移籍2年目を迎えて残したコメントだ。ロバーツ監督が、二刀流に復帰することで出場に制限をかける場合がある、と発言した。つまり、定期的に休み(欠場)を与える趣旨のコメントを受けて答えた。
「そこはもうチーム次第というか、ローテーション、僕もまだ(投手として)復帰するのはたぶん開幕してからちょっとたってからだと思う。その時点でどれだけ、他のピッチャーも含めて健康に回っているかっていうのはちょっと読めるところではない。今まで通り出られる試合はもちろん出たいなと思ってますけど(チームから)休養を取って欲しいというときはそれを受け入れてしっかり休むことに徹したいなと思っています」
これまでは、大谷といえばとにかく試合への出場意欲に満ちていた。周囲が休んだ方がいいのでは…と考える状況でも出場を続け、圧倒的な成績を残してきた。二刀流としてリミット解除で出場した2021年は155試合、22年は157試合、23年は9月に右脇腹を痛めた影響もあるが135試合、昨年はDH専任で159試合に出場した。とにかく投げたい、打ちたい。それが野球人、大谷翔平だ。だた、今回は発言が“オトナ”になったように感じた。
「長い目で見て(力を)抜くところは抜いて、シーズンもそうですけどキャリアを通して大事だと思います。ただ目の前のシーズンであったりとか1試合に対してしっかりと結果を求めにいく。そのバランスが大事じゃないかなとは思っている」
もちろん、自分の体調を優先させて休みを取る、欠場を希望するという意味ではない。チームの勝利を優先するのは変わらない。ただ、シーズンや自身の選手キャリアをトータルで考えたときに出場意欲よりも、積極的休養を選択することがある、ということだ。一見すると大谷の欠場はチームにとってはマイナスが大きいようにみえる。だが、大谷の休養日は、ドジャース全体にとってはむしろプラスに働く。それは、フリーマンやベッツ、スミスらの主力野手陣をDHで起用することができる。守備の負担を軽減し、大谷同様にシーズンやキャリアをトータルした場合に負担の軽減につながる。未然にケガを防ぎ、選手たちが健康でプレーできる期間を増やすことができる、という狙いの“出発点”が大谷の休養日といっても過言ではないのでは、ないだろうか。せっかく現地に試合を観戦しに行ったのに大谷翔平が欠場する…という事態が起こることは悲しく残念なことは間違いない。だが、大谷を含めた各選手、好きな選手が故障で長期離脱してはチームマネジメント、ファンにとっても痛手だ。大谷が休養指令を受け入れることは、チームと野球ファンへの貢献方法の一つだ。
(文・山田結軌=MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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