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藤浪晋太郎投手
ホッとした表情にみえた。マリナーズとマイナー契約を結び、メジャーキャンプに招待選手として参加している藤浪晋太郎投手(30)は2月23日にオープン戦初登板。ダイヤモンドバックス戦の五回からマウンドに上がり、1イニングを無安打2三振、1四球を与えるも無失点と上々のスタートを切った。
「もうちょっと落ち着いて入れたらいいなと思いますけど、ぼちぼち良かった」
最速は98.4マイル(158.4キロ)。変化球はカットボール、スプリットを投じた。
「テーマは(ストライク)ゾーンにアタックする、もうそれだけなので、終始そのことに集中しました」
17球のうち、ストライクは10球。1四球を与え、2人目のモレノ(右打者)には初球が頭部付近に抜けるなど、やや悪癖も出た。それでも“乱れた”ということはなく、十分に勝負していける内容を示した。
「ブルペンから基本的に手応えはいい。ずっとストライクゾーンにアタックできています。ブルペンがすごくいい状態なだけに、実戦でもっと(練習の成果を)出せればな、と。もっともっとやれるかなと思います」
今季から、投球動作で一つのルーティーンを導入した。セットポジションに入る前、右足を屈伸するように少し沈み込む。軸足となる右足にタメを作り、体重をかけてからグラブをセットする。
「正しい動き、いい動きが出るように、準備段階としてこういう右の股関節にしっかり(骨盤を)入れる、はめ込むって動作を入れている。しっかり立つ、他のいろんな要素もあるんですけど(投球を改善する様々な要素を)含めての準備ですかね」
降板後はベンチ最前列で見守ったイチローさん(マリナーズ会長付特別インストラクター)が笑顔で出迎えた。メジャー復帰に向け、まだ1試合。しかし、大きな一歩となる1試合だったことは間違いない。マイナー契約からメジャー契約を勝ち取る難しさ、狭き門ということは十分に理解している。2年前のメジャー契約、昨季のメジャー契約とDFA(メジャー40人枠から外れる措置)、マイナーでのプレーなど米球界の明と暗を当事者として経験してきた。今はベストを尽くし、目の前の結果をひたすら追い求めるだけだ。メジャーのマウンドは、その先にある。
(文・山田結軌=MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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