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野球 コラム 2024年10月29日

【広島好き】支配下5名、育成3名。カープのドラフト指名選手紹介

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

10月24日に新人選択のドラフト会議が行われ、カープは支配下5名、育成3名を指名しました。今年は12球団で唯一、1位指名の事前公表となった宗山塁(内野手、明治大学)は、5球団の競合の末にクジを外してしまいましたが、大学生の野手を2人指名するなど、ある程度は指名の意図が見えるドラフトとなりました。

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1位で指名されたのは青山学院大学の佐々木泰。宗山と同じ地元・広陵高校出身の大阪商業大学・渡部聖弥の指名を予想する声もありましたが、カープのスカウトが選んだのは、東都大学リーグで通算12本塁打を記録し、長年レギュラー不在のサードを守る右の長距離砲でした。

県立岐阜商業高校時代には、2020年の甲子園交流試合で大会を通して唯一の本塁打を記録。大学入学後も1年春からレギュラーとなり、4本塁打をマークしてベストナインに選出されました。フルスイングが身上で、大学球界では屈指の飛距離を誇り、4年時の大学選手権では打率.333、2本塁打、8打点の活躍で連覇に貢献してMVPに輝きました。

強肩を活かした三塁守備にも定評があり、チームの補強ポイントに適った選手と言えそうですが、3年秋と4年春のシーズンは打率1割台と調子に波もあり、まずは小園海斗、矢野雅哉、菊池涼介とレギュラークラスの選手が揃った内野陣に割って入れるか、注目されるところです。

2位では富士大学の佐藤柳之介を指名。回転数が多く、キレのあるストレートが武器のサウスポーで、多彩な変化球を駆使して緩急を効かせた投球術が高評価を受けています。

東陵高校時代は甲子園出場こそありませんが、3年夏の県大会では仙台商業高校と東北高校から完封勝利を挙げるなど、防御率0.78の好投でチームのベスト4進出の原動力となりました。大学では3年秋に神宮大会ベスト4、4年秋の北東北大学リーグでは5戦5勝、2完投勝利の活躍で優勝に貢献し、MVP、最優秀防御率(1.31)、ベストナインに輝いています。

3位の岡本駿は、186センチの長身を活かした最速149キロの速球と、カットボール、ツーシームなど、多彩な変化球が武器の本格派右腕。徳島県の城南高校時代は内野手で、大学から投手に転向したという異色の経歴で、甲南大学から初のドラフト指名選手となりました。

4位の渡邉悠斗は181センチ、98キロと大柄な体格を生かした長打力が魅力の右打者で、富士大学では佐藤とともに投打の主力として活躍しました。堀越高校時代は甲子園出場がありませんでしたが、富士大学では3年春から4番の座を任され、3年秋は首位打者、4年春には最多本塁打、最多打点など個人4冠に輝き、リーグ通算9本塁打を記録しています。

故障が少ない強靭な体も持ち味で、憧れの選手は現カブスの鈴木誠也、現役時代に似たタイプの選手だった新井貴浩監督に師事することもコメントしています。

5位は今ドラフトの支配下指名で唯一の高校生となった千葉学芸高校の菊池ハルン。高校での最高成績は2年秋の県ベスト8と目立った成績は残していませんが、父がパキスタン人で、身長200センチの恵まれた体格から投げ下ろす角度のある直球とフォーク、さらに縦のカーブも魅力で、今後の育成次第では大化けも期待できそうな右腕です。

育成1位の小船翼も198センチ、108キロと重量感ある大型右腕で、最速152キロの速球に縦のスライダーとフォークの2種類の変化球が武器。知徳高校からのプロ入りは、前身の三島高校時代を含めると3人目、高卒では初となります。

育成2位の竹下海斗は、過去にも何人かいた敦賀気比高校からの育成入団。ストレートの最速は140キロですが、球の出どころが見づらい独特のフォームからスライダー、チェンジアップなど緩急で勝負するサウスポーで、3度の甲子園出場を果たしています。

育成3位の安竹俊喜は、二塁送球1秒8のスローイングに定評がある捕手で、昨年の佐藤啓介に続いて2年連続で静岡大学からの育成指名となりました。静岡高校時代には控えながら甲子園も経験した後、一浪して静岡大学に入学、アルバイトも経験した苦労人で、2年春には大学選手権に出場しています。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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