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野球 コラム 2024年10月5日

ガーディアンズ、夏は売り手だったタイガースの快進撃を止められるか。ア・リーグ ディビジョンシリーズ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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ガーディアンズvs.タイガース

昨季に続き、今季も下克上の嵐が吹き荒れたワイルドカードシリーズでは、地の利を活かせたのはパドレスのみに留まり、ともに地区優勝を果たしたアストロズとブルワーズが本拠地で涙を飲んだのに加え、本拠地で戦ったオリオールズも、下位シードのロイヤルズに敗れ、2年連続でのポストシーズンにおけるスイープを喫した。

中でも注目を集めたのは、7年連続チャンピオンシップシリーズ出場中だったアストロズを敵地で撃破し、その連続記録に終止符を打ったタイガースである。何しろタイガースといえば、夏場のトレード市場で売り手に回り、8月中旬まではポストシーズンの「ポ」の字も感じさせないシーズンを送っていたチームだったのである。

それがシーズン終盤の快進撃(8月13日以降、30勝13敗で勝率.698)によりワイルドカード枠に滑り込むと、圧倒的不利が予想されたワイルドカードシリーズでは、2連勝のスイープで近年アメリカンリーグの盟主となってきたアストロズを下したのである。

そして、破竹の勢いに乗るタイガースは、ディビジョンシリーズにて、同じア・リーグ中地区を制覇したガーディアンズと対戦することとなった。意外にもこの両チームがポストシーズンで対戦するのは、史上初のことだ。

この秋、台風の目となっているタイガースが、チャンピオンシップシリーズへと進撃を続ける上で鍵を握るのは、ア・リーグ投手3冠に輝き、サイ・ヤング賞を確定的にしているタリク・スクーバルの存在である。

MLBナンバーワン先発投手であるスクーバルは、アストロズとのワイルドカードシリーズ第1戦で先発登板し、6回無失点と、初めて臨んだプレーオフの大舞台でもレギュラーシーズンと変わらぬ実力を発揮できることを証明したわけだが、このシリーズは日程的に第2戦、そして(2勝2敗となった場合)第5戦での先発登板が濃厚となっている。

故に、先発ローテーションが「スクーバル+その他諸々」状態となっているタイガースとしては、何としても第5戦まで勝負を持ち込みたいところ。それを実現するには、スクーバルが投げるであろう第2戦での勝利に加え、その他の3試合でもう1勝を挙げることに全力を注ぐ必要がある。

そんなタイガースのアップセットを阻止したいガーディアンズが誇るのは、ア・リーグのセーブ王に輝いた防御率0.61の守護神エマニュエル・クラセを始め、いずれも防御率1点台のティム・ヘリン、ケイド・スミス、ハンター・ギャディスらで形成する今季MLB最強ブルペンである。

タイガースとしてはリードされた状況で、相手のブルペンへバトンが渡ると、勝利の可能性が著しく低下するため、このシリーズは相手の先発投手に対し、如何にリードを築けるかが生命線となるだろう。スクーバルの先発試合を含め、果たして5試合中3試合でそれができるのか。

ガーディアンズの先発ローテーションは決して強固ではないだけに(今季規定投球回に達した先発投手はタナー・バイビーのみ)、これはかなり興味深い観戦ポイントとなるだろう。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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