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野球 コラム 2024年9月21日

【横浜好き】『勝負の9月』に起こったベイスターズの様々なニュース

野球好きコラム by 大久保泰伸
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牧秀悟(ベイスターズ)

レギュラーシーズンも残すところ2週間余りとなりましたが、クライマックスシリーズ進出圏内をかけた戦いは最後まで続きそうです。7月中旬から8月頭にかけての9連敗から、なんとか立て直してきたベイスターズですが、今回は『勝負の9月』に起こった様々なニュースをまとめてみたいと思います。

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◆牧秀悟が球団史に残る記録を達成

11日の阪神戦で、牧秀悟が初回に自身6試合ぶりとなる20号先制ソロ本塁打を放った。この一発でルーキーイヤーから4年連続の20本塁打となり、13年連続の清原和博(西武など)、12年連続の原辰徳(巨人)、8年連続の有藤通世(ロッテ)、5年連続の石井浩郎(近鉄など)に次いで史上5人目の記録となった。

さらに13日の中日戦では、4回にプロ4年目で初の2ケタ盗塁となる二盗を決め、自身初となる20本塁打&10盗塁を記録。今年はMLBで話題になっている大谷翔平の50-50には及ばないが、20-10も球団史上2人目、今季両リーグで初の記録となっている。

そして、19日の巨人では4打数3安打の猛打賞で、新人から4年間の通算安打数が599本となり、高橋由伸(巨人)の597本を抜いて歴代4位に躍り出た。今季は打点数がやや物足りない感もある牧だが、11日からは2番で起用されるなど、打線のキーマンとして変わりない活躍を見せている。

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◆山本祐大、死球骨折で離脱

3位争いの直接対決となった15日の広島戦。山本祐大が5回の打席で右手首付近に死球を受けて途中交代。試合後の診断で右尺骨骨折が判明し、今季の出場が絶望的となった。

今季は108試合出場と正捕手格となっていた山本は、リーグ2位の打率.291と『打てる捕手』としてチームを牽引。絶対的エースとなった東克樹とは昨季から全試合でバッテリーを組み、ヒーローインタビューでの「祐大のおかげ」は定番となっていた。

首位打者も狙えた扇の要の離脱は大きな痛手となったが、翌日の試合ではベンチに背番号「50」のユニフォームが掲げられ、スタメンマスクを被った伊藤光が、3安打2打点の活躍でチームは11-2で大勝。戸柱恭孝も含めて、ここまで出番の少なかったベテラン捕手にとって、存在感を発揮する時が来たと言えそうだ。

◆ウィック、三浦大輔監督からの一喝で『覚醒』

8月27日の阪神戦で2番手として登板し、連続四球と安打で無死満塁のピンチを招いて降板となったウィック。マウンドに向かった三浦大輔監督に対して、交代拒否の態度を見せたが、監督は「Change!」と強い口調で降板を命じた。

試合後に「自分に対しての不甲斐ない気持ちがあった」と振り返ったウィックは、9月4日の広島戦でリベンジの舞台に。ここで2イニングを投げて被安打0、無失点に抑えると、以後は9月8試合、9回2/3を投げて無失点と無双の投球を続けている。

かつては『ハマの番長』と呼ばれた三浦監督だが、監督に就任以降は感情を露わにすることが少なくなっていた。監督就任4年目で見せた熱い姿が好結果をもたらしているようだ。

◆大和、来季の戦力構想外に

この時期になると、オフの人事に関するニュースも徐々に出始めている。18日には、大和が来季戦力構想外であることをスポーツ紙各紙が報道。大和は今季42試合に出場して打率.247、3打点。内外野をこなす堅守は健在だが、持ち味のひとつである勝負強い打撃は影を潜めていた。

2017年オフに阪神からFA権を行使して移籍後は、2019年に遊撃手のレギュラーとして139試合に出場するなど、チームに欠かせない存在となっていた大和。近年は体調面の不安が続き、2022年オフには幼少期から慢性腎臓病を患っていることを告白。

さらに2023年には国内で数百人しかいないと言われる「デント病」であることも判明し、生体腎移植の可能性も示唆している。チーム最年長として、存在感の大きい選手だったが、本人は現役続行も希望しており、今後の去就が注目される。

◆先週の度会隆輝(9月10日~9月18日)

10日のイースタン・リーグ巨人戦に1番・ライトで出場した後、好調な打撃を買われて11日からの7試合では3番で起用されている。

巨人との2連戦は4打数2安打、4打数1安打(1打点)、13日からの埼玉西武3連戦では5打数2安打、3打数0安打、4打数0安打と無安打が2試合連続無安打。16日からのオイシックス新潟戦では初戦に5打数3安打全てタイムリーの4打点と爆発し、4打数2安打2打点、4打数2安打と3試合全てでマルチ安打を記録した。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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