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野球 コラム 2024年8月5日

【広島好き】新井監督も認める36歳秋山翔吾の姿勢 凡事徹底は若手多いチームにも浸透

野球好きコラム by 前原淳
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秋山翔吾

秋山翔吾

広島が連勝を今季最長の6に伸ばした4日中日戦のスタメン野手は、前日の平均年齢30.5歳から26.25歳に若返った。新井監督が「若い選手を使ってあげたいというのは常に持っている。“よし、行って来い!”という感じでスタメンを組みました。」と送り出した攻撃陣で中日先発の根尾を攻略した。

若手が多く並んだ打線をけん引したのは36歳、秋山だった。1回にストレートの四球を選ぶと、続く野間の左翼右への当たりで二塁を蹴って加速。三塁を陥れた。好判断による好走塁。若手が続いた打線を勇気づけ、攻撃的な姿勢の手本となった。

「若い選手がたくさん出ていたので、より若く見られるようにやりたいと思ってました。自分でもいい判断をして、足も動いていたなという実感も手応えもある走塁だったかなと思います」

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2回には4号ソロを放ち、勝利に大きく貢献した。若手にスポットライトが当たる試合後、新井監督はベテランの働きに「本当、元気ですね。(試合に)出ずっぱりなんだけど、暑い夏なんだけど、さらに元気で頼もしいです」と最敬礼だった。

この日に限ったことではない。後半戦初戦の7月26日ヤクルト戦では7点リードした3回。1死一塁から一走として、堂林の三塁側へ際どいファウルにスタートを切るとファウルの判定に減速したときにはすでに二塁ベースを大きく回っていた。

夏場になれば投手だけでなく、野手も疲労が溜まる。屋外球場を本拠地とし、移動距離が長い広島ナインの疲労度は他球団にも勝るものがある。36歳となった秋山にとっても、連日のうだるような暑さを感じていないわけがない。それでも、4月5日中日から全試合に出続ける(4月27日中日からは先発で連続出場)中でも、やるべきことをやる姿に変わりはない。

8月3日中日戦もそうだ。5回1死一塁から投ゴロにも全力疾走で併殺を免れた。その回は得点につながらなかったものの、打順の巡りが代わったことで、7回の打席は2死三塁。左前適時打となった。

前日2日中日戦の3回に捉えた当たりが二塁併殺となった。開幕から370打席目にして、秋山が今季初めて記録した併殺だった。それがこの日の3回にも一併殺と、2戦連続で併殺となる流れの悪さを感じていた。悪い流れを自ら断つ意味でも、併殺を免れた次打席の全力疾走には価値があった。

チーム全体が得点力不足に陥った7月上旬も、チームメートとともに守備と走塁について積極的に意見交換してきた。「チームの中でそういった会話を止めないことは大事。攻撃ではできるできないがあっても、守ることや走ることに関してはできなかったことが今度はできるようになることもある」。新井監督もチームに求める、凡事徹底を選手の先頭に立って体現する。チームは流れの悪い時期を乗り越え、再浮上。今季最長6連勝で首位を守る。

打線が1番打者の姿を見るだけでなく、広島ナインは背番号9の後ろ姿を見ている。3日の中日戦プレーボール40分前、広島ベンチ前では中村貴や二俣ら試合に向けてバットを振る若手の姿が見られた。この習慣は、秋山が広島移籍後から続けている習慣だ。

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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