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野球 コラム 2024年7月31日

【広島好き】カープ、後半戦の『新戦力』岡田明丈と野村祐輔

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

7月31日に2024年シーズンの補強期限を迎えましたが、カープは新外国人の獲得もトレードもなく、ほぼ現有戦力で残りシーズンを戦うことになりました。

前半戦を2位で終了し、リーグ3連覇した2018年以来となるリーグ優勝も十分狙える位置にいますが、トレードや新外国人獲得が成功している巨人や、早くもマジックが点灯した福岡ソフトバンクですら新外国人を獲得したというニュースを見ると、カープももう少しなんとかならないか、という気がしないわけでもありません。

『ほぼ』現有戦力で、と書いたのは、30日に育成選手の支配下登録があったからです。支配下選手契約を締結したのは岡田明丈。2015年ドラフト1位入団の30歳右腕です。岡田は昨年秋に球団から戦力外通告を受け、育成での再契約となっていました。今回の支配下契約で、背番号は123から93に変更で再出発ということになります。

2015年に大阪商業大学からドラフト1位でカープに入団した岡田は、ルーキーイヤーから先発ローテション入りを果たし、18試合登板で4勝3敗、防御率3.02をマーク。

25年ぶりのリーグ優勝となったチームで、クライマックスシリーズでは勝利投手となり、ルーキーとしては川端順、長冨浩志に次いで球団歴代3人目となる日本シリーズ登板も記録しています。プロ2年目の2017年は開幕からローテ入りし、チーム2位の12勝をマークしてチームのリーグ連覇に貢献しました。

デビュー当時から、そのうなりを上げるようなストレートには定評がありましたが、同時に制球難から安定感を欠く投球も多く見られ、2018年は8勝をマークするも防御率は5点台、2019年は開幕から3試合登板したのみで二軍降格となり、その後は一軍でその姿を見ることはなくなりました。

2020、21年は一軍登板がなく、2021年10月に右肘内側副靭帯再建術、いわゆるトミー・ジョン手術を行い、2022年はリハビリで実戦登板はゼロに終わっています。2023年のシーズン前の練習試合でようやく実戦復帰を果たし、この年はウエスタン・リーグで19試合に登板しましたが、0勝1敗、防御率6.75と結果を残せず、オフに戦力外、育成契約となりました。

今季はウエスタン・リーグで15試合に登板し、防御率0.00の好成績を残して期限ギリギリでの支配下登録を勝ち取りました。後半戦に4年ぶりとなる一軍登板での剛腕復活が期待されますが、今季は15試合で15イニングの登板となっており、まずはリリーフでの復帰となりそうです。

新戦力ではありませんが、投手陣ではもう1人、野村祐輔の今季初登板がありそうです。ルーキーイヤーから防御率1点台をマークして新人王に輝き、2016年には16勝を挙げて最多勝、最高勝率のタイトルを獲得した先発右腕ですが、最近3年間の登板数はひと桁にとどまっており、徐々にその存在感が薄れてきている感も否めないところです。

それでも6試合に先発した昨季は、初登板から2試合連続無失点のクオリティ・スタートで勝ち投手になるなど、17イニング連続無失点を記録。6試合中5試合で5回以上を投げて3失点以内と、持ち味の安定感は健在でした。今季はここまでウエスタン・リーグで14試合に登板して4勝3敗、防御率3.06。チーム2位の61回2/3を投げており、自身の持つデビューからの連続先発登板のNPB記録(208試合)の更新は間違いなさそうです。

リーグ3連覇に貢献した2人が復活すれば、連日の猛暑の中、苦しくなる投手陣にとっては頼もしい存在になるはずです。ただ、重ね重ね思うのは、この前半戦から近年にない充実ぶりを見せている投手陣に、攻撃陣のプラス材料があれば…。とにかく夏場以降に急失速した昨年と同じ轍を踏まないように、新井貴浩監督のマネジメントに期待したいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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