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野球 コラム 2024年7月8日

【広島好き】オールスターファン投票、カープ選手の順位と投票数を確認してみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

オールスターゲームのファン投票結果が2日に発表されました。投票期間中はリーグ首位にも関わらず、カープから1人も選出されなかったことが話題になっていますが、各ポジションの投票状況はどうなっていたのでしょうか。

NPBのホームページには先発投手と外野手が10位、その他のポジションが5位までの投票数が掲載されていますが、カープ選手の順位と投票数を見てみましょう。

先発投手部門では床田寛樹が7位、森下暢仁が8位に入っています。1位の才木浩人(阪神)の45万1456票に対して、床田が16万9430票、森下は14万9365票。

勝利数が並んでいる2位の東克樹(横浜DeNA)やノーヒッターで3位の戸郷翔征(巨人)はともかく、吉村貢司郎(東京ヤクルト)や菅野智之(巨人)よりも下位というのはちょっと納得がいかないところですが、大瀬良大地なども含め、今季は先発陣が好調なだけに、同じチームで票が割れてしまったのが原因かもしれません。

中継投手部門では、島内颯太郎が27万3284票で3位。2位の西舘勇陽(巨人/36万0217票)にはホールド数で劣っていますが、1位の岩崎優(阪神/51万9818票)はホールド数、防御率ともに島内の方が上でしたが、セーブ数の差が出たのでしょうか。

その一方で、抑え投手部門に関しては、2位の栗林良吏(38万9161票)は、1位のR・マルティネス(中日/87万2310票)にセーブ数で差をつけられており、防御率も0点台で妥当な結果と言えそうですが、投票数を考えると、ここまで差はないのではないかとも思います。

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野手では捕手部門で坂倉将吾が29万5653票で4位。1位の山本祐大(横浜DeNA)は56万2807票ですが、こちらは捕手としての出場数や打撃成績を考えても、健闘している方だと言えるかもしれません。

一塁手部門では、残念ながらカープの選手は5位以内に入っていません。これは1位の岡本和真(巨人/79万9277票)から、中田翔(中日)、J・オスナ(東京ヤクルト)、大山悠輔(阪神)、T・オースティン(横浜DeNA)と並ぶ名前を見ても妥当なところで、カープの一塁手としての最多出場は堂林翔太で31試合(7月3日現在)ということを考えても致し方ないところでしょう。

意外だったのが二塁手部門で、菊池涼介が5位以内にも入っていません。こちらも1位の牧秀悟(横浜DeNA/60万0085票)から、中野拓夢(阪神)や田中幹也(中日)、吉川尚輝(巨人)、山田哲人(東京ヤクルト)と、新進気鋭の若手やビッグネームが並んでいますが、極度の打撃不振に悩んでいるとはいえ、10年連続ゴールデングラブ賞の名手がトップ5外というのは、ちょっと残念なところです。

三塁手部門もカープの選手は5位以内に名前はなし。今季、チームの三塁手としての最多出場は小園海斗の48試合ですが、小園は23試合出場の遊撃手部門で3位(44万3069票)に入っており、こちらは複数ポジションの弊害と言えそうです。

三塁手部門でトップの村上宗隆(東京ヤクルト/96万9965票)はともかく、遊撃手部門でトップの長岡秀樹(東京ヤクルト/61万0922票)は、票数を考えても射程圏だったことは間違いないでしょう。

ちなみに今季のカープの遊撃手最多出場は矢野雅哉の49試合(7月3日現在)ですが、数字的にも知名度でも、まだ全国のファンにはその名前が知れ渡っていなかったようで、異次元の守備は、このまま定位置確保できれば、来季以降に期待できそうです。

外野手部門では、カープからは秋山翔吾が8位(28万9367票)に入っているのみ。昨季はファン投票2位でオールスターに出場した秋山ですが、昨年の64万4150票から大幅に投票数が減少してしまいました。

昨年27万3710票で7位に入った西川龍馬(オリックス)に取って代わる選手も出てきておらず、カープの若手からも今年両リーグトップの投票数となった万波中正(北海道日本ハム/131万4833票)のような選手の出現に期待したいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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