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野球 コラム 2024年6月25日

【楽天好き】創設20周年企画:打撃練習を支えるベテランバッティングピッチャーの兵頭大介さん

野球好きコラム by 松山 ようこ
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バッティングピッチャーの兵頭大介さん

球団創設から20年の節目を記念して、チームを知る様々なスタッフをご紹介します。シリーズ第4弾は、バッティングピッチャーの兵頭大介さん(文中選手敬称略)。

バッティングピッチャーとは、略して「BP」や「バッピ」と呼ばれ、選手たちが打撃練習をする時に投げる専門のピッチャーのこと。試合観戦で球場の開門直後に行くと、たいていはビジターチームが打撃練習をしているので、どこかで見たという人も少なくないだろう。日々の試合前、チームの野手が練習で打つためのボールを投げるのが主な仕事だ。

兵頭さんは、2009年から東北楽天ゴールデンイーグルスで打撃投手を務める。今年で15年目の43歳。選手たちとチームに帯同し、同じスケジュールで連日おおよそ100球前後を打撃練習で投げる。現在は主に鈴木大地や、太田光をはじめとする捕手を担当して投げているという。

その他、スコアラー業務の補佐も行うという。創設20周年企画・第2回コラムの釜田佳直さん(スコアラーでピッチングコーディネーターを担う)が「兵頭さんにはよくお世話になっています」と明かしていたが、釜田さんのサポートも行っている。

ちなみにこのことを伝えると、「そんな殊勝なこと言ってたんですか?1時間やそこらでできるし、ちょっとしたデータ編集を手伝ってるだけですよ」と兵頭さん。しっかりサポートしていることを何でもないように話す人だ。

気さくな人柄で、村林一輝や小郷裕哉らにいじられることも。どんなことでいじられるのかと聞くと、「やっぱり筋肉のことですかね」と笑う。チームやコアなファンには良く知られているが、3年前にチーム公式YouTubeで「兵頭打撃投手の筋肉がスゴイので見てください!」のタイトル動画で主演(!)。

取材に答える兵頭大介さん

「いやいや、サムネイルから裸だし…」と今も困り顔だが、「おかげで選手たちと打ち解けやすくなったのは良かった」と明かす。

もともと東北とは無縁だった。岡山県出身で大学卒業後に、広島東洋カープで打撃投手になった。ところが、3年後に当地の社会人野球で現役復帰。それも27歳で区切りをつけて、一般企業へ就職をしようとしたところ、広島時代にヘッドコーチだった三村敏之氏が、楽天でチーム統括本部編成部長に就任。スカウトされて、楽天で打撃投手を務めることとなった。当時を思い出しながら語る。

「東北に来たのが11月で、吹雪いてましたね。痛いぐらい寒いし、見知らぬ土地で知り合いもいなかったので、かなり孤独で…。最初の頃は家にこもっていました」

とはいえ、当時チームのエースだった岩隈久志氏と挨拶を交わすと、同い年だったことが判明して意気投合。「すぐに食事に誘ってくれて、その後もよく声をかけてもらったので、徐々に周りにも慣れて、チームに馴染むことができました」と振り返る。

趣味はゴルフ。シーズン中も裏方のチームメイト同士で、休みの日はゴルフに繰り出すという。40歳を過ぎた時、ガクッと疲れを感じるようになったというが、変えたのは睡眠のみ。

「夜ふかしせず、ちゃんと睡眠を取るようにしました」と言い、普段のトレーニングはもちろんゴルフなどのスポーツを楽しむなど、いわゆるアクティブレストでコンディショニングをしているという。

「これからも身体を整えて、毎日の打撃練習の準備をしっかりやって、選手にいい状態で試合に臨んでもらいたいです」。

兵頭さんにとって15年間で一番の思い出は、やはり2013年に日本一になった時のことだという。「優勝が決まった瞬間、思わず涙があふれたんです。そもそも、自分が泣くなんて思いもしませんでした。また、あの時の感動を味わいたいですね」。

取材・文:松山ようこ/写真:楽天野球団提供

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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