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野球 コラム 2024年6月25日

【広島好き】大瀬良大地が29イニング連続無失点。そこで球団の歴代連続無失点記録を調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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大瀬良大地(カープ)

交流戦明け最初のカードとなった中日戦は1勝2敗と負け越してしまいましたが、先発投手陣の安定感抜群の投球は続いています。

初戦の床田寛樹は7回1失点で、今季は開幕から先発した12試合全てでクオリティスタート(QS、6回以上を投げて3失点以下)を継続。2戦目の大瀬良大地は7回無失点、3戦目の玉村昇悟も6回1失点と試合を作りました。

3人の中で勝利投手になったのは大瀬良のみというところが、なんとももどかしいところですが、森下暢仁(QS率88.9%)、九里亜蓮(同72.7%)らを含めた強力先発陣は、間違いなく現在リーグ首位を走る原動力となっています。

冒頭に挙げた3人の中でも、特に大瀬良は交流戦3試合を防御率0.00で終えた後、再開したレギュラーシーズン初戦も無失点で、29イニング連続無失点は球団歴代3位にあと1イニングと迫っています。球団歴代と言えば……、上位3位はいつ、誰が達成したものなのか。今回も詳細を調べてみました。

◆1991年:2年目の佐々岡真司が30イニング連続無失点

まず、大瀬良があと1イニングと迫った3位の記録を樹立したのが、1991年の佐々岡真司です。一昨年まで監督を務めていた佐々岡ですが、この年がプロ2年目。先発、リリーフで13勝11敗17セーブをマークしたルーキーイヤーから、先発に専念したこの年は開幕から好投を続け、4月25日阪神戦の3回から5月11日中日戦の7回まで、当時の球団新記録となる30イニング連続無失点を記録しました。

この年にシーズン17勝を挙げた右腕は、防御率2.44で最多勝、最優秀防御率の投手2冠を獲得。チームをリーグ優勝に導き、シーズンMVPと沢村賞にも選出されています。西武との日本シリーズでも第4戦で8回1死まで無安打無得点に抑える快投を見せており、この年の佐々岡は投球イニング数もリーグ最多、そして生涯でも自己最多となる240イニングと、2年目ながらキャリアハイとも言える成績でした。

◆2012年:今村猛がリリーフで34イニング連続無失点

2位は先発ではなくリリーフ投手によるもので、2012年の今村猛が34イニング連続無失点を記録しています。この年は高卒3年目のシーズンで、5月22日の福岡ソフトバンク戦から8月11日の阪神戦まで、29試合連続無失点は球団新記録となりました。

最終的には生涯を通じての自己最多となる69試合登板で2勝2敗4セーブ、防御率1.89。26ホールドはリーグ3位の数字でした。オフにはキューバ代表との国際試合で侍ジャパン入りを果たし、翌年には第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場しています。

その後は登板過多の影響もあり、2020年シーズンを最後に29歳の若さで現役引退した今村ですが、大瀬良とは長崎県で春夏の甲子園出場を分け合った同級生で、大瀬良の次戦は「同級生超え」を目指すマウンドとなります。

◆2009年:球団記録は大竹寛の43イニング連続無失点

そして球団記録となっているのが2009年の大竹寛で、43イニング連続無失点をマークしています。高卒8年目のシーズンとなったこの年は、4月28日の巨人戦でシーズン初勝利となる完封勝利を記録すると、5月31日東北楽天戦の6回途中まで、6試合に渡って無失点投球を続けました。

43イニング無失点は、当時セ・リーグで歴代6位にあたる記録で、この年の大竹は自身4年ぶりとなる2ケタ10勝(8敗)に到達し、185回2/3を投げて防御率2.81という成績でした。この年は初勝利に続き、シーズン最終戦の10勝目も巨人戦で、10勝目は自身プロ入り初となる無四球での完封勝利でした。

3投手の通算成績は、佐々岡が570試合登板、138勝153敗106セーブ、防御率3.58。今村が431試合登板、21勝30敗36セーブ、136ホールドポイント、防御率3.46。大竹が376試合登板、102勝101敗17セーブ、31ホールドポイント、防御率3.77となっています。

大瀬良はここまで262試合登板、85勝64敗2セーブ、29ホールドポイント、防御率3.42ですが、末は大竹か佐々岡か、それともさらにその上をいくのか。昨オフの右肘手術から復活し、かつての剛腕のイメージから技巧派へのモデルチェンジを果たしつつあるプ11年目の右腕の今後に注目しましょう。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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