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野球 コラム 2024年4月23日

【横浜好き】筒香嘉智が復帰。MLBから復帰した選手の『ビフォーアフター』を検証してみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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筒香嘉智(ベイスターズ)

MLBから復帰した筒香嘉智が4月20日のイースタン・リーグ巨人戦に4番・DHで出場し、タイムリーを放つなど、2打数1安打1打点と結果を残しました。元主砲の国内復帰戦に、横須賀スタジアム開門時に、1000人近くのファンが列を作り、バウアーの来日初登板時を上回る2950人の観衆が集まりました。

ファームでは、練習を共にした育成選手に指導を行うなど、早くもチームに貢献する姿も見せていますが、肝心の一軍での成績はどうなるのか。今回はちょっと趣向を変えて、これまでMLBから日本復帰を果たした選手の『ビフォーアフター』を検証してみたいと思います(成績は4月21日現在)。

ベイスターズからMLBに移籍し、またベイスターズで国内復帰した選手は、投手2人のみで野手は存在しません。2000年にマリナーズに移籍した『大魔神』佐々木主浩は、1998年に51試合で1勝1敗45セーブ(S)、防御率0.64とキャリアハイの成績でチームの38年ぶり日本一の原動力となりましたが、移籍前年の1999年は8月に右肘神経麻痺の手術を行ったこともあり、23試合で1勝1敗19セーブ、防御率1.93で終わっています。

MLBでは移籍2年目に45セーブを挙げるなど、4年間で228試合に登板して、7勝16敗129セーブ、防御率3.14をマークした後、日本復帰となった2004年は25試合で1勝2敗19セーブ、防御率3.18と往年の力は発揮できず、2005年限りで現役引退となっています。

大魔神に先駆けて1999年に渡米した大家友和は、日本での4年間でわずか1勝とMLB移籍選手としては異色のケースと言えるものでした。移籍前年の1998年も一軍登板はわずか2試合、2イニングのみの登板で防御率は9.00。ここからMLB10年間で、202試合に登板して51勝68敗、防御率4.26の実績を残して日本復帰を果たした2010年は、先発として22試合登板で7勝9敗と、日本でのキャリアハイの成績を残しています。

参考までに、他チームの野手(外野手)でMLBから国内復帰を果たした選手を見ると、直近では2018年に東京ヤクルトへ復帰を果たした青木宣親が、MLB移籍前年(2011年)の成績が144試合出場で打率.292、4本塁打、44打点。MLB6年間で759試合、打率.285、33本塁打、219打点の後、国内復帰を果たした2018年は127試合、打率.327、10本塁打、67打点をマークしています。

もう1人、2013年に阪神で国内復帰した福留孝介は、MLB移籍前年(2007年)の中日での成績が81試合出場で打率.294、13本塁打、48打点。MLB5年間で596試合、打率.258、42本塁打、195打点の後、国内復帰した13年は63試合、打率.198、6本塁打、31打点となっています。

青木は2010年に打率.358で自身3度目の首位打者、福留は2006年に打率.351で自身2度目の首位打者と、MLB移籍の前々年にキャリアハイに近い成績を残しています。また、福留は日本復帰後10年間、阪神、中日でプレーし、青木は日本復帰後6年間、東京ヤクルトでプレーして今季も現役ですが、2人とも復帰後は打撃タイトルを獲得していません。

筒香はMLB移籍前年の2019年が131試合出場で、打率.272、29本塁打、79打点。MLBでは新型コロナウィルスの影響もある中、3年間で182試合、打率.197、18本塁打、75打点と振るわず、昨季はMLB出場がありませんでした。

MLB実績では前述した2人の外野手に及びませんが、福留が35歳、青木は36歳での日本復帰に対して、筒香は32歳での復帰と、まだ伸び代があるとも言えそうです。2023年には米独立リーグでもプレーするなど、海外での4年間の苦労を日本で活かせるか。元主砲の『進化』に期待したいものです。

◆今週の度会隆輝(4月16日~21日)

広島、東京ヤクルト相手の5試合でマルチ安打なしの3安打のみ。16日の広島戦に第1打席で安打を放った後、17日には3三振を喫するなど9打席出塁なし。

19日の東京ヤクルト戦の第2打席で安打を放ったが、その後も8打席出塁がなく、21日の第1打席で死球、第2打席で自身11打席ぶりとなる安打を放った後、第3打席も死球で出塁したが、第4打席は併殺打、第5打席も三振で打率は.228まで下がった。復帰した筒香との『横浜高校コンビ』が注目されるが、先週はプロの壁も感じられる1週間となった。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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