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野球 コラム 2024年1月27日

【広島好き】カープ、2024年のカギを握る辰年生まれの『年男』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

2024年も1ヶ月が過ぎようとしています。今年は辰年。この干支の年に生まれた人を『年男』と呼ぶわけですが、カープの年男は、今季のカギを握る重要な選手が多いようです。

プロ野球の現役選手の年齢を考えると、今年24歳と36歳になる選手が該当することになりますが、この2世代の生まれた年はちょっと特別な年でした。まず、今年36歳になる1988年生まれですが、この年生まれの選手は、野球界では『ハンカチ世代』と呼ばれています。

夏の甲子園で優勝した早稲田実業高校の斎藤佑樹投手から名付けられたものですが、この世代は田中将大(楽天)や坂本勇人(巨人)、カープでも前田健太(現デトロイト・タイガース)など、多くのスター選手を輩出した年です。

また、今年24歳になるのが2000年生まれ、つまり20世紀最後の年に生まれた世代で、世間一般ではミレニアムベビーと呼ばれています。野球界では、大阪桐蔭高が史上初となる同一校による2度目の春夏連覇を達成した世代で、根尾昂(中日)や藤原恭大(ロッテ)、万波中正(日本ハム)など、次代のプロ野球を背負う有望な選手が多く揃っています。

カープで今年の『年男』は、まずは1988年生まれで唯一、チームに残っている會澤翼。會澤は昨季、捕手専念を打ち出した坂倉将吾の控えという立場となり、本格的に一軍定着を果たした2014年以来、最少となる54試合出場に終わっています。

それでもスタメンを任された試合では、森下暢仁と九里亜蓮の完封勝利をアシストするなど印象的な活躍も多く、さらに代打での成績は打率.364、同得点圏の打率は.571と抜群の勝負強さを発揮しました。プレー以外でも、坂倉をはじめ若手捕手に惜しみなくアドバイスする姿勢や、若い投手陣の相談役になるなど数字以上に貢献度は高く、またNPB選手会長としても奔走しています。

2000年生まれは高校卒業時のドラフトで、カープは指名した8名のうち5名が高校生でしたが、その中で現在生き残っているのが内野手の3人。その筆頭格が1位入団の小園海斗で、昨年は侍ジャパンにも選出され、若手中心のチーム構成で中心選手として活躍しました。

小園はプロ3年目の2021年に113試合に出場し、規定打席に達して打率.298をマーク。2022年は127試合出場で打率.266でしたが、開幕当初はクリーンアップを任されるなど、遊撃のレギュラー格となりました。昨季は自身の打撃不振や矢野雅哉の台頭、田中広輔の復活などもあり、80試合出場に終わっていますが、9月の月間打率.348とシーズン終盤に復活し、侍ジャパンでの活躍につなげています。

その小園と、昨季の後半戦で二遊間を組むことが多かった羽月隆太郎。羽月は代走、守備要員としてプロ2年目の一軍昇格から着実に出場試合数を伸ばし、昨季はここ一番の代走を中心に、50試合出場でチームトップの14盗塁を記録。打撃面でも、交流戦で千葉ロッテの佐々木朗希から適時打を放つなど、ポスト菊池涼介としてセカンドの定位置を狙う存在となっています。

もう1人は昨季、2年ぶりの一軍昇格で本塁打も放った林晃汰です。林はプロ3年目の2021年に102試合に出場して10本塁打をマーク。チームで希少な左の大砲候補としてブレイクの兆しを見せました。しかし、93三振と確実性を欠く打撃で、翌2022年は一軍出場なしに終わりました。

昨季もわずか20試合の出場に終わった林ですが、5月には2年ぶりの一軍でマツダスタジアムのライト2階席看板を直撃する特大の一発を放ちました。長打力不足のチームで、長く日本人選手のレギュラー不在のサードとして、今季こそ覚醒が期待される選手です。

グラウンドの内外での司令塔、リーダーとして欠かせぬベテラン捕手に、将来のチームを背負って立つ主軸候補、さらに自らの武器を生かして定位置奪取を狙う2人の内野手と、今年の『年男』の動向が、チームの成績を左右しそうです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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