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野球 コラム 2024年1月18日

【横浜好き】ベイスターズに加わったウィック、ケイ、ジャクソン。新外国人3投手のプロフィール

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

ポスティングシステムを利用してMLB移籍を目指していた今永昇太が、シカゴ・カブスと契約しました。4年5300万ドル(約77億円)の大型契約で背番号は18。入団会見では、第一声で「ヘイ、シカゴ」と切り出し、「今日はカブスが勝つよ」と、カブスの応援歌の歌詞を英語で叫び、集まった報道陣の喝采を浴びました。

今オフは長年ブルペンを支えていたエスコバーが契約解除となり、昨季13試合に先発したガゼルマンも戦力外。さらに10勝をマークしたバウアーの去就も未定ということで、支配下の外国人投手はウェンデルケンを除いて、ほぼ総入れ替えとなりました。大幅な戦力低下も危惧される中、1月18日現在で、新たに3人の外国人投手の加入が決まっていますが、どんな投手なのか、調べてみました。

今季から新たにベイスターズに加わったのは、契約順にローワン・ウィック、アンソニー・ケイ、アンドレ・ジャクソンの3人です。

3人の中でもっとも実績があるのがウィックで、メジャー5年間で通算146試合に登板して6勝10敗20セーブ(S)、16ホールド(H)、防御率3.82をマークしています。

現在31歳のウィックは、190センチの長身から投げ下ろす150キロ超の速球が武器の右腕。2012年ドラフト9巡目(全体300番目)でカージナルスに入団した際は捕手としての指名で、その後外野手を経て、投手に転向した異色の経歴の持ち主です。

投手転向後3年目、パドレス在籍時の2018年に初のメジャー昇格を果たしたウィックは、その年は10試合に登板。カブスに移籍した翌2019年からブルペンの一角として定着し、2022年はキャリアハイの64試合に登板して4勝7敗9S、4Hを記録しています。

昨季はメジャーでの登板がなく、3Aで43試合に登板して4勝4敗5S、防御率は6.66でしたが、51回1/3イニングで73奪三振と高い奪三振率を誇っています。2017年には母国のカナダ代表として、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場歴があり、MLB通算でも奪三振率9.86の救援右腕に、前監督のラミレス氏は、自身のYouTubeで「7回か8回の勝ちパターンのセットアッパー」と勝利の方程式入りを予想しています。

年明けの1月10日に契約したケイは28歳。昨年まで5年間メジャーでプレーし、通算成績は44試合登板で4勝2敗3H、防御率5.59。こちらも150キロ超の速球が武器のサウスポーで、スライダーやチェンジアップなど変化球も豊富。カブスとメッツに在籍した昨季は、16試合の登板全てがリリーフで、エスコバーの後釜の期待もかかります。

2019年には、将来有望な若手が選出されるオールスター・フューチャーズゲームに出場した経歴もあるパワー系左腕は、メジャー昇格後の3年間では7試合の先発経験もあり、幅広い起用が期待できそうです。

さらにその2日後、12日に契約締結が発表されたのがジャクソンです。現在27歳のジャクソンは、メジャー歴は3年間で通算26試合登板と、3人の中ではもっとも実績がありませんが、こちらもドジャース在籍時の2021年にオールスター・フューチャーズゲームに選出された有望株でした。

昨季はシーズン途中にパイレーツに移籍し、2チームで19試合に登板。うち7試合で先発登板があり、1勝3敗、防御率4.99を記録しています。ジャクソンも190センチの長身で、ストレートの平均球速は153キロ。変化球はチェンジアップ、スライダー、カーブを操る本格派右腕です。

今オフには育成契約で、昨季までロッキーズ傘下のマイナーでプレーしていたウィルニー・モロンとアレクサンダー・マルティネス両投手も獲得しています。チームには育成選手としてディアス、マルティネスの両投手も在籍しており、育成枠からも含めて今永とエスコバーの穴を埋める外国人投手が現れるか、注目したいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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