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野球 コラム 2024年1月11日

【広島好き】これまでにFA移籍の人的補償でカープに来た3選手を振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

2024年、最初のニュースはオリックスにFA移籍した西川龍馬の補償選手の発表でした。流出したのが外野手の西川ということで、野手の獲得を予想する声もありましたが、選ばれたのは今季、高卒2年目となる右腕の日高暖己でした。

宮崎県の富島高出身の日高は、同県出身で投球フォームを参考にして急成長したという点などから「山本由伸2世」と呼ばれる投手です。昨季はウエスタン・リーグで12試合に登板して1勝1敗、防御率3.15の成績を残していますが、これからカープでどんなキャリアを積んでいくのか楽しみです。

カープはこれまで、赤松真人や一岡竜司など、FA補償選手で成功しているチームと言われていますが、実際のところ、彼らの移籍前と移籍後の成績はどう変わったのか、調べてみました。

カープがこれまで人的補償で獲得した選手は3人。前述の赤松、一岡と長野久義です。2007年に現在の新井貴浩監督が、阪神にFA移籍した際の補償選手が赤松(現一軍外野守備・走塁コーチ)です。

立命館大学から2004年ドラフト6巡目で阪神に入団した赤松は、1年目からいきなりウエスタンリーグの首位打者、盗塁王、最多得点、最高出塁率の4冠を達成。その後も2年目は同打率1位(首位打者は特例により狩野恵輔)、最高出塁率、2007年も同盗塁王に輝き、当時は一軍で盗塁王の常連だった赤星憲広の後継者と期待された選手でした。

しかし、一軍ではなかなかチャンスをものにできず、1年目はわずか2試合、2年目も6試合の出場のみ。2007年は28試合出場で8盗塁を記録しましたが、打率.154、0本塁打、1打点と、阪神の3年間で放った安打はわずか8本のみでした。

そんな赤松がカープに移籍すると、当時のM・ブラウン監督に重用されて移籍1年目の2008年は125試合に出場。旧広島市民球場最後のシーズンで、交流戦ではダルビッシュ有(当時北海道日本ハム)から本塁打を放つなど、125試合に出場して打率.257、7本塁打、24打点、12盗塁をマーク。

マツダスタジアムが開業した2009年にはキャリアハイの137試合に出場し、翌2010年には今や伝説となっている『スパイダーマンキャッチ』を披露するなど、守備と足で魅せる選手として活躍しました。

2013年オフに巨人から移籍した一岡(現球団アナリスト)は、大竹寛の補償選手でした。2011年ドラフト3位で巨人に入団した一岡は、コンピューターの専門学校出身という異色の経歴で、現職にもつながっています。

ルーキーイヤーからイースタン・リーグで6月月間MVPに輝くなど、実戦派右腕で一軍でも4試合に登板。2012年も二軍で抑えとして15セーブ、防御率1.10と好成績を残し、一軍でも9試合に登板して、オフにはプエルトリコのウインターリーグに派遣されるなど、ブレイク寸前のリリーバーでした。

カープでは移籍1年目の2014年に自身初の開幕一軍入りを果たし、最初の登板でプロ初ホールド、13試合目の登板でプロ初勝利を記録。4月中旬から5月末にかけて14試合連続無失点を続けるなど、セットアッパーに定着して最終的には31試合登板で2勝0敗2セーブ、16ホールド、防御率0.58という好成績を残しました。

もう1人、2018年オフに丸佳浩の補償選手として移籍した長野久義は、プロ10年目迎えるベテランで、首位打者1回、最多安打1回の実績を誇る超一流の選手と、カープとしては、珍しいチョイスと言えるものでした。

移籍前の2018年は116試合とプロ最少の試合数で、自身初の規定打席に届かないシーズンで、打率.290、13本塁打、52打点の数字はともかく、経験値なども含めて丸の穴埋めを期待されていました。

しかし、移籍1年目の2019年は出場機会が限定されたこともあり、なかなか調子も上がらず、71試合の出場にとどまり、打率.250、5本塁打、20打点とプロ入り後初めて出場数が100試合に届かず、本塁打も2ケタに届きませんでした。

その後も4年間の在籍で一度も100試合以上に出場したシーズンはなく、昨季から古巣の巨人に復帰しましたが、その人柄や真摯な姿勢など、カープファンの心に残る存在だったと言えるでしょう。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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