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野球 コラム 2023年12月21日

【横浜好き】牧秀悟がキャプテン就任。ベイスターズの歴代主将を振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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新キャプテンの牧秀悟

2024年シーズンから、牧秀悟がキャプテンに就任することが決まりました。今季まで4年間、同職を務めた佐野恵太からバトンを受け継いだ牧秀悟は「優勝、日本一にチームを導けるよう先頭に立ってチームをまとめていきますので、ご声援のほどよろしくお願いします!」と、球団HPでコメントを発表しています。

牧はDeNAベイスターズとなった2012年から数えて4代目のキャプテンということになります。来季からは「4番・キャプテン」が誕生することになりますが、これまではどんな選手がこの重責を務めてきたのでしょうか。

2012年にDeNAの初代キャプテンに就任したのが石川雄洋です。当時プロ8年目、26歳だった石川は、2009年からショートのレギュラーに定着し、前年まで3年連続で規定打席をクリア。2010年にはキャリアハイとなる153安打(打率.294)をマークしています。

キャプテンに就任した2012年はセカンドにコンバートしましたが、打撃不振に右手骨折もあり、80試合の出場にとどまっています。2013年は、8月に球団新記録となる8試合連続マルチ安打を記録するなど、打撃面でも復調して119試合で打率.275、5本塁打、41打点と復調。得点圏打率.313はリーグ4位と勝負強さも発揮しました。

キャプテンとして最後のシーズンとなった2014年は、1番・セカンドに定着しましたが、シーズン途中には、現在MLBを代表する内野手となっているユリ・グリエル(現マーリンズ)の加入もあり、外野手として起用されることも多くありましたが、自己最多となる138試合に出場し、打率は.248でしたが、これもキャリアハイとなる7本塁打を記録しています。

2015年からは、石川にとって横浜高校の後輩でもある筒香嘉智がその座を引き継ぎました。この年プロ5年目、24歳の筒香は、前年の2014年から4番を任されるようになり、自身初となる打率3割(.300)を記録し、22本塁打、77打点と好成績を残していました。

キャプテン就任1年目の2015年は、不動の4番打者として138試合に出場してリーグ3位の打率.317、24本塁打(同4位)、93打点(同3位)をマークして、外野手部門で自身初のベストナインに選出されています。

2016年には7月に球団新記録となる月間16本塁打を記録するなど、無双状態で44本塁打、110打点をマークして本塁打王、打点王の打撃二冠を獲得。打率.322もリーグ3位で、あわや三冠王と最強のキャプテンとなりました。その後も2019年まで5年間キャプテンを務めた筒香は、侍ジャパンでも4番を任されるなど、リーグを代表するスラッガーとなりました。

筒香がMLBに移籍した20年からは、佐野が3代目キャプテンとなりました。当時プロ4年目で26歳だった佐野ですが、前年(2019年)の89試合出場が自己最多で、規定打席到達もなかった選手でした。

しかし、当時のラミレス監督の要請でキャプテンに就任すると、2020年は開幕スタメンから9試合連続安打、8月には月間打率.343、6本塁打、22打点で月間MVP、10月には球団タイ記録となる5試合連続本塁打と勢いが止まらず、最終的に打率.328をマークして首位打者のタイトルを獲得しました。

三浦大輔監督が就任した2021年もキャプテンは継続し、この年は自身初となる143試合フル出場で打率.303と2年連続で打率3割を記録。打率.306の2022年は161安打で最多安打のタイトルに輝いています。2020年から筒香の後を継ぐ4番となった佐野ですが、2021年からは3番、2番、昨季は開幕1番と、幅広い起用で、現在も強力打線に欠かせない存在となっています。

来季から4代目キャプテンとなる牧は、プロ4年目での就任は佐野に並ぶ球団最速タイ、現時点で来季のキャプテンでは12球団最年少ということです。

筒香、佐野はキャプテン就任時にタイトル獲得と飛躍を果たしていますが、今季、打点王と最多安打の初タイトルを獲得した牧にも、肩書きにふさわしい新たな高みに到達することを期待したいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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