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野球 コラム 2023年12月12日

【横浜好き】佐々木千隼、7年越しの『縁』。現役ドラフトでベイスターズに入団

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を目指す現役ドラフトが8日に行われました。

昨年から始まったこの制度で、ベイスターズから中日に移籍した細川成也が、今季140試合出場で打率.253、24本塁打、78打点とブレイクを果たし、他にも阪神が獲得した大竹耕太郎が21試合登板で12勝2敗、防御率2.26の好成績でチーム38年ぶりの日本一に貢献するなど、一定の効果があったことで、今年はさらに注目度が上がっていました。

第2回となった今年は、ドラフト1位入団の選手3名が移籍するなど、制度としてより活発となった印象もあります。ベイスターズが獲得したのが、その元ドラ1の1人である佐々木千隼投手です。

佐々木は桜美林大学から2016年ドラフト1位で千葉ロッテに入団。1巡目の競合でくじを外した後の指名で、いわゆる「外れ1位」選手ですが、外れ1位では異例とも言える5球団が競合し、その中には柳裕也(明治大学/中日)を外したベイスターズも入っていました。

佐々木も外した「外れ外れ1位」で獲得したのが、濱口遥大(神奈川大学)で、結果がどうかというのは、また先の話と言えるかもしれませんが、いずれにしても7年越しの『縁』がつながったことは、ひとつのドラマと言えそうです。

佐々木は1年目から主に先発として15試合に登板し、4勝7敗、防御率4.22をマーク。2年目の2018年は右ひじの手術を行って一軍登板なしに終わり、復帰した2019年は7試合登板で2勝、20年は5試合登板で未勝利と低迷しました。

しかし、本格的にリリーフに転向した2021年にブルペンの一員となり、守護神不在の際には代役も務める活躍で、球団史上4人目、オール救援では初となる開幕から無傷の8連勝を記録。54試合に登板し、8勝1敗1セーブ、26ホールド、防御率1.26の好成績を挙げ、オールスター出場も果たしました。

2022年はコロナ陽性判定など、コンディション不良の影響もあり23試合で2勝3敗1ホールド、防御率6.39、今季は一軍登板がわずか2試合と不振で、今回の現役ドラフト移籍となりました。

今季はプロ6年目で自己ワーストの成績に終わった佐々木ですが、9月にはイースタン・リーグで9試合、9イニングを投げて防御率0.00と復調の兆しも見せています。来年で30歳になる佐々木ですが、2021年に見せたポテンシャルの高さでブルペンの一角、さらに先発経験もあることから、今永昇太など主力投手の流出が懸念される投手陣で貴重な戦力となりそうです。

来る人あれば去る人もあり。今回の現役ドラフトでベイスターズから東北楽天に移籍が決まったのが櫻井周斗投手です。日大三高時代は清宮幸太郎から5打席連続で三振を奪うなど、期待の左腕として17年ドラフト5位で入団した櫻井は、プロ6年間で通算47試合に登板して0勝1敗2ホールド、防御率4.02をマーク。

切れ味鋭いスライダーを武器に、高卒2年目の2019年には一軍デビューを果たし、今季から巨人の監督となる阿部慎之助の引退試合では、プロ初先発も果たしました。2021年にはリリーフ要員として、一軍でキャリアハイとなる30試合に登板し、防御率3.07と安定した成績を残しました。

2022年は左ひじの手術を行った影響で一軍登板ゼロに終わり、オフには育成契約に降格。今年の4月に支配下復帰を果たしましたが、一軍での登板はなく、シーズンを終えていました。

乃木坂46のファンで、リリーフとして登場するたびに同グループの楽曲が流れていたのが個人的には印象に残っていますが、ロングリリーフもできる貴重な左腕として、新天地での飛躍、そして同リーグとなった清宮(北海道日本ハム)との再戦も期待したいところです。

ちなみに昨季、現役ドラフトでベイスターズに移籍した笠原祥太郎は、今季一軍登板が2試合のみに終わり、1年で戦力外通告を受けています。選手にとっては最後のチャンスとも言える現役ドラフト。佐々木と櫻井の1年後がどうなっているのか、注目しましょう。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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