去就未定の日本選手は7人、話題の尽きないエキサイティングなオフに

GM会議で日米の多くのメディアに囲まれて会見するスコット・ボラス氏

オフの移籍マーケットの幕開けとなるゼネラルマネジャー（GM）会議が11月7日から9日までアリゾナ州スコッツデールで開催された。GM会議の開催地は、毎年同じではなく、過去にはネバダ州ラスベガス、カリフォルニア州カールスバッド、フロリダ州オーランドなど温暖なリゾート地の高級ホテルで開催されることが多い。

メジャー30球団の編成部長、GMに加え、代理人事務所で各選手の契約の担当を務める担当の代理人たちが集結する。フリーエージェント（FA）の選手をかかえる代理人たちは、各球団とミーティングをして移籍時の年俸や契約年数などの“探り”を入れる。もしかしたらこの時点で場合によっては、詳細な条件提示を受けることもあるかもしれないが、12月に開催されるウインターミーティング（WM）ほど交渉に具体的な進捗はない。まずは球団と代理人がお互いの感触を確かめる第1段階、といったところだろうか。

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メディアには両リーグの球団幹部の会見が設定される。ア・リーグとナ・リーグは別日で開催され、各メディアはお目当ての球団幹部のところへ、自由に取材にいくことができる。

各球団の編成トップは「個別の選手については、話せない」というのが恒例。エンゼルスからFAの大谷翔平投手（29）、オリックスからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す山本由伸投手（25）についての評価や現状で考えていることを聞き出したいのは、日本メディアも米メディアも同じ。一般論を話すことはできても、なかなか個人名を挙げながら、その球団がどう評価し、獲得に動くのか、その場合の契約年数、年俸や出来高を含めた契約総額がどのようになるのかを教えてくれるはずもない。

GM会議の会場では、前田健太投手（35＝ツインズからFA）と藤浪晋太郎投手（29＝オリオールズからFA）の代理人を務めるスコット・ボラス氏、山本由伸投手（25）の代理人を務める予定のワッサーマンのジョエル・ウルフ氏らは、米メディアとは別に日本メディアだけに取材対応に時間を取った。しかし、大谷翔平投手（29）の代理人を務めるCAAスポーツ、ネズ・バレロ氏は、例年は取材対応があるが、今季は会場には現れず。近隣のホテルに極秘滞在したのか、ロサンゼルス近郊の自宅やオフィスからリモートで各球団とのミーティングを行ったのかは不明だ。

日本の選手は、NPBからメジャー移籍を目指す選手、米国でFAになる選手を合計すれば7選手。話題の尽きないエキサイティングなストーブリーグとなりそうだ。

（文・山田結軌＝サンケイスポーツMLB担当）