【ハイライト動画あり】侍ジャパン、井端弘和監督の初陣。巨人との練習試合は完封負け。宮崎秋季キャンプ

練習試合　侍ジャパンvs.巨人

11月16日（木）に開幕を迎える「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」へ向けた直前合宿で最終調整を行う野球日本代表（侍ジャパン）が、練習試合で読売ジャイアンツと対戦。

先月、侍ジャパン新監督に就任した井端弘和監督にとっては、この宮崎での練習試合が初陣に。また、巨人も阿部慎之助監督新体制のもとでは、これが初めての実戦となった。

「SOKKENスタジアム」で、曇天の昼下がりにプレーボールの告げられた試合は、先攻の侍ジャパンが巨人先発の松井颯に対し、リードオフ起用された藤原恭大（千葉ロッテ）がカウント1-2から鋭い打球をセンター前へ弾き返す単打で出塁。

3番・小園海斗（広島）が初球をライト前へ運び、一死1・2塁とチャンスを広げるも、2023年WBC優勝メンバーから唯一の選出となった4番・牧秀悟（横浜DeNA）が変化球を打たされる形で併殺打に倒れ、無得点に終わる。

一方、所属チームとの対戦となった侍ジャパン先発の赤星優志（巨人）は初回、簡単に一死を奪うと、2番・萩尾匡也には高めに浮いた変化球をライト前へ運ばれるも、3番・吉川尚輝を4-6-3の併殺打に打ち取る快調な立ち上がりを見せる。

侍ジャパンは2回も先頭の5番・秋広優人（巨人）が単打で出塁すると、二死から8番・門脇誠（巨人）がセンター前への単打でつなげ、9番・野村佑希（北海道日本ハム）は追い込まれながらも粘り強い打席を見せ、三遊間への内野安打で満塁とし、またも先制機を作り出す。しかし、1番・藤原はカウント2-2から一飛に倒れ、ここも無得点に終わる。

侍ジャパン先発の赤星は2回もテンポ良い投球で簡単に二死を奪うと、6番・湯浅大を空振り三振に打ち取り、三者凡退でダグアウトへと引き上げる。一方、2回のピンチを無失点で切り抜けた巨人の松井は、3回にこの試合初めて先頭打者を打ち取ると、続く小園を空振り三振、牧を二塁ゴロと、上位打線を三者凡退に抑える見事な投球を見せる。

試合は3回裏に動きを見せる。ここまで好投していた侍ジャパンの赤星は、一死から8番・増田陸、9番・菊田拡和と、連続して初球を三遊間を破られる単打で1・2塁とされ、この試合初めて得点圏に走者を背負う。

さらに、犠飛で二死1・3塁となった後、萩尾に甘めの変化球をセンター前へ運ばれ、先制点を献上する。赤星はなおも二死1・2塁で打席に3番吉川を迎えるも、ここはフルカウントから空振り三振を奪い、最少失点でピンチを切り抜ける。

対する侍ジャパンは4回、巨人2番手の堀田賢慎に対し、秋広は右翼フェンス際まで伸びるフライ、万波中正（北海道日本ハム）は左翼定位置へのフライ、そして7番・坂倉将吾（広島）は一直に倒れ、この回も三者凡退に終わる。

侍ジャパンは4回の守備から、2番手の隅田知一郎（西武）がマウンドに。プロ2年目の左腕は、一死から5番・岸田行倫に左翼フェンス直撃の二塁打を許すと、二死から四球で1・2塁とするも、全てのアウトを空振り三振で奪う力投を見せ、無失点でピンチを脱する。

3回以降、走者を出せない侍ジャパンは5回も先頭から二者が簡単に凡退すると、藤原はフルカウントからファウルで粘った末、ライト前への単打で出塁するも、続く岡林勇希（中日）は二邪飛に倒れ、スコアボードに0が並ぶ。

1点が遠い侍ジャパンは、3番から始まった中軸による6回の攻撃も、堀田に対し三者凡退に終わる。侍ジャパンは6回の守備から左腕の早川隆久（東北楽天）、捕手・古賀悠斗（西武）のバッテリーにスイッチすると、この回は併殺打もあり、打者3人でイニングを終える。

ここまで2投手が好投を見せた巨人は、7回からマウンドに上がった育成契約のエルビス・ルシアーノが、味方の攻守もあり、侍ジャパン打線を三者凡退に討ち取る。対する侍ジャパン3番手の早川も、負けじと巨人打線を打者3人で退ける。

反撃の狼煙を上げたい侍ジャパンは8回の攻撃も、巨人4番手の直江大輔に対し三者凡退に終わる。反対に追加点の欲しい巨人はその裏、一死1塁からこの試合2安打と当たりの出ていた2番・萩尾がスリーバントを決め、二死ながら得点圏に走者を進める。しかし、吉川は右邪飛に倒れ、こちらもスコアボードには4回以降は0が並ぶ展開に。

無得点のまま最終回を迎えた侍ジャパンは、8回に続いてマウンドに上がった直江に対し、途中出場の野口智哉（オリックス）が三塁の失策で出塁。その後、牧と秋広は揃って左飛に倒れ残り一死となるも、万波が三遊間を破る単打で望みをつなげると、途中出場の古賀はフルカウントから四球を選び、二死満塁とする。

しかし、門脇は左飛に倒れ万事休す。井端ジャパン初の実戦は、投手陣と守備面では収穫を得たものの、序盤の好機で相手を押し切れずに完封負けとなった。

なお、今回の練習試合は9回裏、さらにはタイブレーク方式の10回も行われ、9回裏は侍ジャパン4番手の横山陸人（千葉ロッテ）が巨人打線を三者凡退に討ち取った。また、無死1・2塁で始まるタイブレークは、両チーム2点を取り合いゲームセットとなった。

◆試合結果
日 本｜0 0 0 0 0 0 0 0 0｜0
巨 人｜0 0 1 0 0 0 0 0 0｜1

◆アジアプロ野球チャンピオンシップ　試合日程
・11月16日（木）12:00　韓国 vs. オーストラリア
・11月16日（木）19:00　チャイニーズ・タイペイ vs. 日本
・11月17日（金）12:00　オーストラリア vs. チャイニーズ・タイペイ
・11月17日（金）19:00　日本 vs. 韓国
・11月18日（土）12:00　オーストラリア vs. 日本
・11月18日（土）19:00　韓国 vs. チャイニーズ・タイペイ
・11月19日（日）11:00　3位決定戦
・11月19日（日）18:00　決勝戦