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野球 コラム 2023年10月30日

【広島好き】育成を含め5人の大学生投手を指名。カープのドラフト会議を振り返る

野球好きコラム by 大久保泰伸
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新井貴浩監督(左)と青学大・常広羽也斗

クライマックスシリーズ・ファイナルステージは、セ・リーグ覇者の阪神に3連敗で敗退。球団初の2位からの下剋上は達成ならず、新井貴浩新監督の1年目が終わりました。カープの今シーズンが終了した6日後の10月26日には新人選択のドラフト会議が行われ、今年は支配下5名、育成3名の8選手が指名されました。

今年は1位指名の事前公表が少ない中、カープはいの一番で青山学院大学・常廣羽也斗の指名を発表しました。当日は東北楽天との競合となり、初の抽選参加となった新井監督が当たりクジを引き当て、交渉権を獲得。派手なガッツポーズで「力で引いた」とコメントしましたが、先にクジを引いたのは今江敏晃新監督で、言わば「残りモノ」での交渉権獲得となりました。

常廣は青学大で最速155キロを計測し、変化球はフォーク、カーブ、スライダー、チェンジアップを駆使する本格派右腕です。2023年春のリーグ戦では先発として3勝、防御率1.44をマークして同大学の2006年以来となる優勝に立役者に。同年の大学選手権では明治大学との決勝戦で、7安打完封の快投でチームを18年ぶりとなる優勝に導き、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞を受賞しました。

侍ジャパン大学代表として出場した日米大学選手権では先発、抑えで優勝に貢献しています。大分舞鶴高校では甲子園出場はありませんでしたが、同じような経緯でプロ入りした森下暢仁は「教えられることは教えていけたら。かわいがります」と同郷の後輩の入団を喜んでいます。

2位の高太一は、最速151キロの力強い速球が武器の大型左腕。大阪商業大学では関西六大学リーグで通算21試合に登板して9勝0敗、防御率0.94をマーク。4年時の大学選手権では2試合に登板し、2回戦では先発して7回途中1失点の好投を見せ、チームのベスト8進出に貢献しました。

愛媛県出身ですが、高校は広島の広陵高校で、3年春にはセンバツに出場して甲子園のマウンドも経験。変化球もスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークと多彩で、将来の左腕エース候補に期待されています。

3位の滝田一希も大学生投手で、星槎道都大学では最速153キロの速球が武器のサウスポーとして4年時には大学選手権に出場。北海道の寿都高校では甲子園出場はなく、中央球界では無名に近い存在でしたが、注目を集めたのがプロアマ交流のタンチョウリーグ。

福岡ソフトバンクの三軍を相手に、最速151キロの速球に変化球を交えて6回まで被安打2、10奪三振の快投を見せました。同学年で同郷の持丸泰輝は旧知の存在で、将来的に「道産子バッテリー」を組む日を夢見ています。

4位では今ドラフトでは唯一の高校生野手となる仲田侑仁を指名。186センチ、97キロの堂々とした体格を誇る大型内野手で、沖縄尚学高校では3年時に春夏連続で甲子園に出場。高校通算22本塁打の長打力が魅力で、春は1回戦の大垣日大高校戦で満塁本塁打、夏は優勝した慶應義塾高校と準々決勝で対戦して先制2ランを放つなど、大舞台にも強い右の大砲候補として期待されています。

5位の赤塚健利は、近年チームのトレンドとなっている岐阜学生野球リーグ、中京学院大学の大型右腕。195センチ、110キロと恵まれた体格から投げ込むストレートは150キロを超え、中京大中京学院高校では3年夏の甲子園に出場。リリーフとして4試合に登板し、同校初となるベスト4進出に貢献しました。

大学では2年秋のリーグ戦で3試合連続完封勝利をマークし、3年春には6勝無敗、防御率0.65でチームを優勝に導き、最優秀投手賞を受賞。2年時には侍ジャパン大学代表候補の合宿に参加しましたが、メンバーに選ばれなかった経緯は、同大学の先輩である菊池涼介を彷彿とさせるものがあります。

育成でも1位指名は日本大学国際関係学部の杉田健投手を指名と、今年は完全に『大学生投手ドラフト』となりました。2位の静岡大学・佐藤啓介は中京大中京高校から静岡大に進学した走攻守三拍子揃った内野手、3位の杉原望来は京都国際高校出身で、昨年横浜DeNAで4位指名の森下瑠大の背中を追ったサウスポーです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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