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野球 コラム 2023年8月22日

【広島好き】勝負の9月を前に試練を迎えたカープ。『週刊カープいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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悲願の2ケタ勝利をあげた床田寛樹

阪神、巨人を相手に2カード連続勝ち越しで4勝2敗は、まだまだいけると感じさせる結果ですが、一方ではここまでプルペンを支えた矢崎拓也とターリー、野手でも新井貴浩監督が「替えが効かない選手」と評する上本崇司が登録抹消と、勝負の9月を前に試練とも言うべき状況になっています。

首位阪神と7ゲーム、3位横浜DeNAと4ゲーム、そして4位巨人とは5.5ゲーム差で挑む残り32試合、いかなる結果になるにしても、明るい未来を感じられる戦いを見せてもらいたいものです。

◆先週の試合結果
15日(火)広島 7-6 阪神 ○ターリー/S矢崎
16日(水)広島 3-5 阪神 ●九里
17日(木)広島 6-0 阪神 ○床田
18日(金)広島 4-5 巨人 ●矢崎
19日(土)広島 6-3 巨人 ○森下/S栗林
20日(日)広島 7-5 巨人 ○玉村/S栗林

◆デビッドソン、『巨人キラー』の本領発揮

秋山翔吾、マクブルームなど主力打者が不在の打線で、先週はデビッドソンが6試合全てにスタメン出場して週間打率.286、3本塁打、同OPS1.157と活躍。15日の阪神との初戦で6回に貴重な同点ソロを放つと、相性のいい巨人戦では19日に二塁打とソロ本塁打、20日は2ラン本塁打と安打と、2試合連続マルチ安打でチームの勝利に貢献した。

ここまで打率.218のデビッドソンだが、巨人戦の対戦打率は.258、14本塁打中8本が同カードと、まさに『キラー』と呼ぶに相応しい活躍を見せている。16日には4打席で3三振など、83試合出場で89三振と確実性にはまだ課題があるが、一発で試合の流れを変えられる大砲の存在は、上位争いが続くチームにとって貴重なものとなる。

◆坂倉、今季初のスタメン一塁で出場

今季から捕手専任の方針を打ち出し、ここまで途中出場で一塁を守ったのが2試合のみだった坂倉将吾が、16日に107試合目で今季初の6番・一塁でスタメン出場。第1打席でいきなりタイムリー二塁打を放つと、6回には安打を放ってマルチ安打を記録した。

5番・一塁で先発出場した19日は無安打に終わったが、これまで會澤翼がスタメンマスクを被った際には坂倉のベンチスタートを貫いていた指揮官が、負けられない試合が続くシーズン終盤に向けて現実的な采配を見せている。

◆上本、今季初の出場選手登録抹消

今季は開幕一軍で4月は不振の小園海斗に替わってショートのスタメンを田中広輔と併用となり、その後は三塁、外野など幅広い起用で『定位置を持たないレギュラー』的存在となった上本崇司。

西川龍馬の離脱時には4番も務め、9番以外の全ての打順で起用、守備でも捕手と一塁以外の内外野6ポジションを守るなど、チームに不可欠な存在となった上本が、17日の阪神戦で走塁中に左太もも裏を痛めて今季初めて出場選手登録を抹消された。

試合出場を懇願する本人に対して、新井監督は「程度は深刻ではないが、まだ残り試合もある」と治療に専念しての早期復帰を期待した。攻守で数字以上に貴重な存在としてチームを支えてきたマルチプレーヤーの復帰時期が、チームの行く末を左右することになりそうだ。

◆矢崎、ターリー離脱でブルペン再編成へ

今季は不振の栗林良吏に替わってクローザーに抜擢された矢崎。ここまで42試合登板で4勝2敗22セーブ、防御率2.75の成績を残しているが、13日の今季初黒星から4試合連続失点と疲労の色が隠せず、19日に出場選手登録を抹消された。さらに21日には左のセットアッパーとして今季44試合に登板し、防御率1.74のターリーも抹消となり、プルペンの再編成を余儀なくされている。

20日には今季、先発で6試合に登板して3勝のアンダーソンが配置転換で来日初ホールドを記録。矢崎不在となった19、20日には、リードした9回に栗林が登板し、2試合連続セーブと復活の狼煙を上げた。

*****

週間MVPは、野手は野間峻祥が週間打率.409(6試合)、末包昇大が同.333で2本塁打(5試合)、堂林翔太が同.400(4試合)と数字を残していますが、遊撃守備で再三の好守で投手を救い、課題の打撃面でも同.333をマークした矢野雅哉を抜擢。

投手は完全復活間近の栗林も捨てがたいところですが、今季2度目の完封勝利、打撃でもタイムリー二塁打の活躍を見せ、プロ7年目で悲願の2ケタ到達となる10勝目をマークした床田寛樹を選出します。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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