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野球 コラム 2023年8月9日

【広島好き】床田寛樹がサイ・ヤング賞投手と白熱の投手戦、甲子園の季節に小園海斗が躍動。『週刊カープいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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床田寛樹(広島東洋カープ)

8月第1週の成績は3勝2敗1分。近年稀に見る投手戦も見られるなど、悪くない1週間でしたが、どことなく気が晴れないのは、やはりピースナイターでの惨敗が原因でしょうか。接戦でも、2ケタ失点での完封負けでも、1敗は1敗。ピースナイターを特別視しすぎ、という見方もあるかもしれませんが、やはり広島出身で身内に原爆の被害者もいる筆者にとって、あの結果、試合内容は複雑な気持ちになってしまいます。

とは言え、99試合を消化して貯金13で首位阪神とは2.5ゲーム差。クライマックスシリーズ圏内はもちろん、2018年以来となるリーグ優勝も夢ではない状況で、新井貴浩新監督が残り試合でどんな采配を見せてくれるのか、期待は高まる一方です。

◆先週の試合結果<br> ・1日(火)広島 3-5 横浜DeNA ●栗林
・2日(水)広島 4-2 横浜DeNA ○森/S矢崎
・3日(木)広島 0-0 横浜DeNA
・4日(金)広島 4-3 巨人 ○大道
・5日(土)広島 7-3 巨人 ○玉村
・6日(日)広島 0-13 巨人 ●大瀬良

◆床田がサイ・ヤング賞右腕と白熱の投手戦

カード勝ち越しをかけた3日の横浜DeNA戦は、近年類を見ない見応え十分の投手戦となった。先発した床田寛樹は9回104球を投げて被安打5、無失点の快投。連打はゼロで2本の長打は2死からのもの、先頭打者に出塁を許した2イニングはいずれも併殺打で仕留める圧巻の投球だった。

スコアレスドローの痛み分けに終わった試合で、相手となったのはサイ・ヤング賞投手のバウアー。延長10回にもマウンドに上がり、123球を投げて被安打4と来日最高と言える内容だった。両者譲らずの白熱した投手戦は、1980年代後半の大野豊と巨人・槙原寛己の投げ合いを彷彿とさせる好試合となった。

◆若手左腕先発コンビが揃って勝利

先週は若手左腕の先発投手も結果を残した。2日の森翔平は自身プロ最長となる6イニングを投げて8本の安打を許したが、1失点に抑えて今季4勝目をマーク。今季初先発となった6月25日からオールスターブレイクを挟んで先発ローテの一角を担い、5試合中4試合で5回以上を投げて自責点2以下と、ローテ定着へ着実に実績を積んでいる。

プロ野球2023公式戦

【ハイライト動画】8月3日 広島 vs.横浜DeNA 床田、バウアー白熱の投手戦

5日は玉村昇悟が5月19日となる先発。7回2失点の好投で今季2勝目を挙げた。お立ち台で「このチャンスを逃したら、もう今年はない」と背水の覚悟で挑んだ左腕は、4月9日の今季初勝利も巨人戦で、同カードは2022年4月から3連勝となった。

◆新・Gキラー誕生!?デビッドソンが連夜の一発

4日に8試合ぶりのスタメン出場となったデビッドソンが、2回に先制の10号2ラン本塁打。翌5日も2回に2試合連続となる先制2ランを放った。デビッドソンは今季11本の本塁打のうち6本が巨人戦で、ここまでの打率.214に対して、カード別の打率でもセ5球団相手でトップの.232、14打点と『巨人キラー』として存在感を発揮している。

先週は5試合出場で放った安打は本塁打の2本のみ、週間打率は.182ながらOPS1.035という究極の一発屋は、得点力が決して高くない現在のチームでは、ある意味貴重な存在と言える。

◆『甲子園の季節』に小園が躍動

今年も8月6日に全国高等学校野球選手権が開幕したが、報徳学園で春夏合わせて2度、甲子園に出場した小園海斗が先週は週間打率.360と躍動。守備でも本職の遊撃だけでなく三塁でもファインプレーを見せるなど、攻守で存在感を発揮した。高校時代は3年夏に大会タイ記録となる1試合3二塁打を記録するなど、聖地で名を揚げた高卒5年目のホープが、残り試合で打線のキーマンとなる。

*****

週間MVPは野手が前述の小園、一塁で4試合にスタメン出場して週間打率.364、同OPS.818の堂林翔太を上回る同.375、同OPS.940をマークした野間峻祥を選出。野間は2番打者として5試合にスタメン出場して打点はゼロですが、6安打、7四球で出塁率.565とつなぎ役としての役割を果たしています。

投手は先発の森と玉村、4日は回またぎの好投でサヨナラ勝ちを呼び込んだ大道温貴が勝ち投手となりました。リリーフ陣では、いずれも2試合無失点の島内颯太郎、ターリーの頑張りが目立ちますが、今回はやはり、かつて投手王国と呼ばれた時代を思い出させてくれる快投を見せた床田を選出したいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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