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アスレチックス在籍時の藤浪晋太郎
V字回復を遂げ、優勝戦線で戦っている。アスレチックスから7月19日にオリオールズにトレード移籍した藤浪晋太郎投手(29)だ。開幕直後に苦しんだ制球難は改善され、安定した投球内容、100マイル(約161キロ)を超える直球に最激戦区といわれるア・リーグ東地区で首位を争うオリオールズからトレードオファーが届いた。
制球改善への取り組みの一つとして、キャッチボールの際にはグラブをつけた左手を左脇に密着させながら投げている。体の軸を意識するように、そして左肩の開きが早くならないような取り組みか、たずねた。
「そうですね、端的にいえば開き、ですかね。もうちょっと左(=体の左半身)の使い方とか、意味合いもいろいろあるんですけど。それだけでよくなったわけではなくて、取り組んでいることの一つです」
シアトルにある科学的動作解析施設「ドライブライン」のトレーニング方法を取り入れるなど科学的な取り組み、探求でレベルアップをはかっている。
アスレチックス在籍中は、試合前練習でブルペン入りすることもあった。その日の試合で登板する可能性があっても、だ。肩や肘、体力の消耗を防ぐためにキャッチボールやダッシュだけで試合前練習を切り上げる投手もいる。ブルペン入りする中継ぎ投手は、少数派ではないだろうか。データ計測をしながら、ツーシームやスプリットでより効果的なボールの握りを複数種類、試しているようだった。
「(ブルペン投球は)日本でもやっていたことですし、何か特別変えたことではない。ルーティーンというか、技術練習。その日試したいこと、修正したいこと、気になったこと(を投げて練習する)。練習できるコンディションでなおかつ、したいことがあるなら技術練習として、投げ過ぎない範囲で(ブルペンに)入るようにしています」
7月31日時点でメジャー最低勝率・280のアスレチックスとは反対にオリオールズは、ア・リーグ最高勝率・610を誇る。2018、19、21年にはシーズン100敗以上した球団だが再建モードが成功し、若く、勢いのあるチームだ。V字回復する成長曲線は、くしくも藤浪の今季と重なる。優勝争いをするチームで活躍し、ポストシーズンでも現在のような投球が続けられれば、来季以降のメジャー契約継続の道も開ける。
2016年以来、7年ぶりの優勝を目指すオリオールズで藤浪がどんな貢献を見せてくれるのか。最激戦区のア・リーグ東地区の戦いに注目したい。
(文・山田結軌=サンケイスポーツMLB担当)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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