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野球 コラム 2023年7月12日

【広島好き】絶好調の4番に「開幕ローテ外」からの逆襲。『週刊カープいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

首位の阪神に勝ち越し、最下位の中日に負け越しで3勝3敗。一見すると奇妙にも思える結果ですが、内容を見ると、実はデータ通りであることがわかります。阪神戦は4日まで6連勝も記録するなど今季勝率.690を誇るマツダスタジアム、中日戦は今季勝率.409のビジターで、しかも長年「鬼門」とされるバンテリンドームでの試合でした。さらに完封負けの2試合は、いずれも苦手としているサウスポー相手の結果。新井カープ、まだまだ克服すべき課題は少なくないようです。

◆先週の試合結果
・4日(火)広島 9-1 阪神 ○床田
・5日(水)広島 0-2 阪神 ●森下
・6日(木)広島 4-0 阪神 ○野村
・7日(金)中日 8-0 広島 ●九里
・8日(土)中日 5-1 広島 ●大瀬良
・9日(日)中日 2-3 広島 ○森/S矢崎

◆4番・西川が絶好調

4日の阪神との初戦で先制2点タイムリー、ダメ押しの3ランと3安打5打点の活躍で勝利に貢献した西川龍馬。完封負けを喫した5日も2試合連続猛打賞となる3安打、6日もタイムリーで阪神3連戦は11打数7安打、6打点と大当たり。9日の中日戦では決勝点となる8号3ランと、まさに「4番の働き」を見せている。

マクブルームの不振で6月13日の楽天戦からすべての試合で4番を任されている西川。先週は週間打率.455、2本塁打、9打点でOPS1.182と打線を牽引した。本来は4番タイプではない、とも思われた西川だが、今季は4番では21試合で打率.405をマークしており、同長打率.544は打順別の数字で最高と適応力を発揮している。敦賀気比高校時代に「背中を追っていた」という1学年先輩の吉田正尚(現レッドソックス)のような「最強の4番」になる可能性もありそうだ。

◆クオリティスタート、先発陣の明暗

今季開幕ローテの3投手の明暗が分かれた。7日の床田寛樹は、7回1失点、被安打7、奪三振7の好投。打線の大量援護にも恵まれ、今季7勝目をマークした。今季はここまでクオリティスタート(QS)率91.7%と抜群の安定感を誇り、悲願のシーズン2ケタ勝利も時間の問題か。

プロ野球2023公式戦

【ハイライト】広島 vs.阪神(7月6日)野村祐輔、今季初勝利

5日の森下暢仁は6回2失点と試合はつくったが、打線の援護がゼロで今季マツダスタジアム初黒星。今季は右肘手術の影響で出遅れた森下だが、ここまで9試合の先発でQS率100%と完璧とも言える投球を見せている。8日の大瀬良大地も7回3失点とQSは達成したが、打線の援護が1点のみで今季7敗目。今季は12試合でQS率66.7%の大瀬良だが、この日も序盤のリードを守れず、イニング毎の失点を見ると4回の6失点が最多、次いで6回の5失点となっており、中盤以降の踏ん張りが課題となっている。

◆小園、今季初本塁打も…

6日の阪神戦で小園海斗が今季初本塁打となる先制2ランを放って勝利に貢献した。高卒3年目の2021年に初の規定打席到達で打率.298をマークし、昨季も127試合に出場。不動の遊撃手として期待された今季は、開幕一軍も打撃不振で4月21日に一軍登録を抹消され、7月4日に再登録されて3試合目での一発だった。

復帰した先週の6試合はすべて8番・遊撃でスタメン起用されているが、放った安打は本塁打を含めて2本のみで、週間打率は.100。今季のショートには、復活した田中広輔、規格外の守備力を持つ矢野雅哉、総合力の上本崇司などが控えており、「将来の主軸候補」と期待されている小園には、さらなる奮起が望まれる。

◆新鋭とベテラン、「開幕ローテ外」からの逆襲

6日に先発した野村祐輔が6回無失点の好投で今季初勝利をマークした。今季は2試合登板で12イニング無失点を継続中で、タイトルホルダーの「遅れてきた」ベテラン右腕が先発ローテの一角に期待される。9日の森翔平は5回1失点で今季2勝目を挙げた。この日は先制点につながるプロ初安打も記録した2年目左腕だが、今季の2勝はいずれも5イニングの投球で、リリーフ陣の疲労が懸念される今後はより長いイニングが期待される。

*投手陣では大道温貴の3試合を筆頭に、矢崎拓也、栗林良吏、島内颯太郎が2試合で週間防御率0.00をマークしていますが、週間MVPはそのリリーフ陣に助けられて今季初勝利をマークした野村。野手は週間成績で打率、本塁打、打点で「チーム三冠王」の西川を文句なしで選出とします。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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