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野球 コラム 2023年6月30日

松井秀喜さん、野球教室で大切にしている「みていた風景」とは

野球好きコラム by 山田 結軌
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松井秀喜さんの野球教室は25回を数える

「よーく“音”を聞いておくように!」
目を輝かせる少年たちに向かってスタッフの男性は、いつもそう伝える。
巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜さん(49)は、野球教室でのワンシーン。野球教室の最後にはフリー打撃のデモンストレーションを行い、柵越えを披露するのが恒例だ。2012年に現役を引退し、10年が経過するが力強いスイングは健在。少年たちは目の前で聞くプロの打球音、迫力に目を輝かせる。

「スタンドに入るまでは私のフリーバッティングのセッションを続けたいと思います。入らなくなったら、恥ずかしいのでやめます。その日がだいぶ近づいてきていると思いますけどね」
自虐コメントをすることもあるが、日米通算507本塁打(NPB332本、MLB175本)の技術は衰えない。元メジャーリーガーのすごみは、十分に参加者に伝わっている。

日本ではその名を知らない野球人はいないし、知名度と功績は周知の通り。しかし、米国内では松井さんの現役時代を知らない参加者の子供たちも増えた(むしろ、松井さんの存在に引率の親たちの方が興奮していることが多い)。そのうえで大事にしていることがあるという。

「私が何を伝えたいかというと自分自身のことよりも、私の見ていた風景ですよね。彼たちも知っているような(ヤンキースの)レジェンドと一緒にいたのでね。それが彼たちに伝えるべきことであり、自分の強みです」

内野の守備練習では、ジーターやAロッドが試合前に行っていた基礎の反復練習を説明。子供たちは、ダイビングキャッチやランニングスローなど“派手なプレー”をやりたがる中、正面の緩いゴロを確実に捕球する大切さを説いた。「ジーター、Aロッドのような彼らでも、毎試合この練習をやっていたんだよ」。メジャーの一流選手がどんな取り組みをしていたかを伝えることもまた松井さんが“使命”と感じていることかもしれない。

現役引退後の2015年にNPO法人「松井55ベースボールファウンデーション」を設立。日本と米国の各地で1年に複数回の野球教室を開催している。6月のニューヨーク郊外での開催で実に25度目となった。

「一番は彼ら(参加者)がいい時間を過ごして終えてくれればいい。楽しくやって、新たな野球へのエネルギーがわいてくれればいい」

参加した子供と親たちにはかけがえのない時間になったことは間違いない。野球で育ったからこそ、野球を通じて世の中に恩返しする。その信念のもと、次回開催への準備を進めている。

(文・山田結軌=サンケイスポーツMLB担当)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツには2007年4月入社。阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。

Twitter
@YamadaSANSPO

Instagram
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