【横浜好き】打線が低調だった先週。週間MVPは今季初勝利の大貫晋一、13試合連続安打継続中の関根大気。『週刊ベイスターズいいとこどり』

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東京と名古屋のドーム6連戦は2カード連続負け越し。火曜と日曜の勝利の間に4連敗で、星取表を見ると「オセロならば…」と思ってしまうような1週間でした。8連勝と絶好調の首位阪神との差は6ゲームと開いてしまいましたが、貯金5で迎える交流戦、なんとか流れを変えてもらいたいものです。

◆先週の試合結果
23日（火）巨人　3-6　DeNA　○平良
24日（水）巨人　1-0　DeNA　●石田
25日（木）巨人　5-4　DeNA　●東
26日（金）中日　1-0　DeNA　●ガゼルマン
27日（土）中日　3-2　DeNA　●三嶋
28日（日）中日　1-3　DeNA　○大貫／S山崎

※先週は0-1での完封負け2試合を含めた4敗全てが1点差、連敗中は4得点が最高と、打線がやや低調だった。前週からの連勝を4に伸ばした巨人との初戦は、先発した平良拳太郎が、手術後最長の7回を投げて無失点。巨人時代を含めてプロ10年目で東京ドーム初勝利となった。

打線は関根大気の2点タイムリー三塁打や牧秀悟のリーグトップタイとなる9号ソロ本塁打などで着実に加点した。開幕か好調をキープしていた宮崎敏郎も内野ゴロの間と犠飛で2打点を記録したが、開幕から続いた連続出塁が34試合でストップした。

24日の第2戦は先発の石田健大が7回1失点と好投したが、打線の援護がなく最少スコアでの完封負け。2回に岡本和真に打たれた一発に泣く結果となった。打線はオースティンが今季初スタメンも3打席無安打で、『戸郷キラー』の関根と8番の京田陽太がマルチ安打を記録したが、クリーンアップが無安打と打線がつながらなかった。

25日は巨人に強いはずの東克樹が、今季自身ワーストの6回途中5失点で降板。関根、ソトの本塁打や自身のタイムリーで奪った2度のリードを守れなかった。

カードが変わった中日との初戦は、またも0-1の敗戦。7回1失点のガゼルマンは、石田と同様に1本の被本塁打が命取りとなった。散発4安打の打線は8回に代打・楠本泰史の二塁打で無死2塁のチャンスを作ったが、同じく代打の山本祐大が送りバントを失敗して絶好の得点機を逃した。試合後には、お立ち台に立った中日の福敬登が、同じ難病を克服した三嶋一輝と、レフトスタンドのベイスターズファンに向けて感謝の言葉を発する場面もあった。

27日は初回に牧の2点タイムリーで幸先良く先制したが、2回以降は得点なし。先発のバウアーが細川成也の2本塁打で同点に追いつかれ、9回に登板した4番手の三嶋が打たれてサヨナラ負けを喫した。

28日に同一カード3連敗の危機を救ったのが大貫晋一。8回まで打たれた安打はわずか2本で無失点の快投で、9回にピンチを招いて完投こそ逃したが、今季3試合目の登板で自身初勝利をマーク。山崎康晃が打球を受けるアクシデントがありながら、中日の反撃を1点のみに抑えた。打線は5回に佐野恵太が押し出し四球を選んで先制し、さらに関根の2点タイムリーで3点を奪い、難敵の高橋宏斗を攻略した。

週間成績を見ると、6試合中5試合で先発投手に勝ち負けが付いています。前述の通り、平良、石田、ガゼルマン、大貫の4人が7回まで1失点以内に抑えていますが、2人しか勝てなかったのは、打線の低迷に尽きるでしょう。先発陣の頑張りで出番が少なかったリリーフ陣では、上茶谷大河とウェンデルケンがともに2試合登板で無失点といい働きをしています。

問題の打撃陣は、4試合以上に出場した選手で週間打率3割を超えているのは関根（.304、6試合）とソト（.308、4試合）の2人だけで、あとはまずまず好調と言えるのは京田（同294）と桑原将志（同.286）ぐらい。打撃不振を象徴しているのが宮崎の同.056で、開幕から続いていた打率4割もついに割り（.385）、佐野（同.227）と牧（同.150）の数字が、チームの成績に直結した形となっています。

週間MVPは、投手が右のエースとしては遅すぎる今季初勝利を挙げた大貫。昨季チームトップタイの11勝をマークした右腕の復活は、交流戦に向けて明るい材料と言えるでしょう。野手はやはり、先週の6試合全てで安打を記録し、13試合連続安打を継続中の関根を2週連続のMVPに選出したいと思います。

文：大久保泰伸