藤浪晋太郎、「アスレチックス最大の未知数」からの挑戦

藤浪晋太郎（アスレチックス）

2023年のMLBでは、複数の日本人選手が初挑戦のシーズンを迎えるわけだが、どうなるのか想像がつきにくいという意味合いにおいて、その中で最も興味深い存在となっているのは、アスレチックスに移籍した藤浪晋太郎であろう。

現地記者も、藤浪に関しては同様の見方をしている模様であり、『MLB.com』は現地29日付で掲載した「開幕日を迎える各チーム最大の未知数」という記事の中で、アスレチックス最大の未知数として、「シンタロウ・フジナミは先発投手としてMLBで成功できるのか？」というポイントを挙げている。

記事では「このオフシーズンのアスレチックスによる、日本から来たシンタロウ・フジナミとの契約は、かなり大々的にメディアに取り上げられた」と前置き。

その上で、阪神で10シーズンを送った豪速球右腕について「2012年のNPBドラフトでショウヘイ・オオタニと並んで1位指名された際、右腕はオオタニと同等の有望株として目されていたのであり、これまでスプリングトレーニングで彼が披露してきた刺激的な投球を見る限り、フジナミを取り巻いた大々的な宣伝については簡単に理解できる」とした。

今後の展望については、「制球をきっちり抑制できるのであれば、フジナミはエース級のポテンシャルを持っているが、そうならなければ、彼のMLBにおける長期的将来はブルペンとなる」と記している。

藤浪は4月1日（日本時間2日）のエンジェルス戦でMLBデビューを果たす予定となっており、その後は毎週土曜日に週1のペースで先発登板することが決まっている。なお、日本人選手の所属する他の球団の「最大の未知数」は以下の通りである。

◆ブルージェイズ（菊池雄星所属）
・20歳の若手有望株、リッキー・ティードマン

◆レッドソックス（吉田正尚所属）
・オールスターゲム後に復帰予定となっているトレバー・ストーリー

◆ツインズ（前田健太所属）
・負傷者リストで開幕を迎えるアレックス・キリロフ

◆エンジェルス（大谷翔平所属）
・アンソニー・レンドンは体調万全でフルシーズン出場できるのか？

◆メッツ（千賀滉大所属）
・シーズン絶望となったエドウィン・ディアスの交代要員

◆カブス（鈴木誠也所属）
・コディ・ベリンジャーがかつての輝きを取り戻せるかどうか

◆パドレス（ダルビッシュ有所属）
・4月20日に出場停止が明けるフェルナンド・タティスJr.