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野球 コラム 2023年3月17日

【広島好き】3月12日、オープン戦でルーキー4人が「一軍デビュー」

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

3月12日に行われたヤクルトとのオープン戦で、今年のルーキー4人が『一軍デビュー』を果たしました。試合前に新入団選手の紹介が行われたこの試合では、全員をベンチ入りさせてマツダスタジアムの雰囲気を体験させたいという新井貴浩監督の発案で、現時点では一軍の構想に入っていない高卒野手や育成枠の選手が出場しました。

この日、晴れて本拠地デビューを飾ったのが、内田湘大(ドラフト2位)、清水叶人(同4位)、名原典彦(育成ドラフト1位)、中村貴浩(同2位)。いずれも途中出場でしたが、結果を残したのが、監督期待のあの選手、でした。

5回から西川龍馬に代わってレフトに入った中村貴は、6回の『プロ初打席』で、守護神を務めた実績もある石山泰稚が投じた146キロのストレートを見事に捉え、レフト前に安打を放ちました。初球から積極的にスイングして1球で仕留めた安打に、新井監督は「名前が最高。スター性を感じる」と冗談混じりに、自らと同じ『貴浩』の活躍を喜びました。

この日出場した4人のルーキーでは唯一、2打席のチャンスを与えられた(2打席目はショートライナー)中村貴ですが、二軍キャンプでのセガサミーとの練習試合では、天福球場の右中間スタンドに特大の一発を放つなど、監督の現役時代を彷彿とさせるパワーで、早期の支配下昇格が期待されています。

6回から秋山翔吾に代わってセンターの守備位置に付いた名原は、8回に無死二塁のチャンスで打席に立ちましたが、ヤクルト4番手・木澤尚文の150キロ超のシュートを捉えられず2球で追い込まれ、あえなく三球三振。しかし、3球目の低めへのスプリットを捕手が後逸し、振り逃げで出塁となりました。マツダスタジアムから目と鼻の先の場所にある瀬戸内高校出身の名原ですが、『凱旋初打席』は何とも微妙な結果に終わってしまいました。

高校時代は投手兼4番打者で、同じドラフト2位という経歴から『鈴木誠也2世』の声もある内田は、7回の守備(サード)から出場。こちらも8回に1死1塁の場面で打席に入りましたが、結果は空振り三振でした。

初球のワンバウンドのスプリットを空振りした後、2球目も低めの球を空振り。3、4球目はカープ、シュートの変化球になんとか対応してファールを打ちましたが、最後も低めのスプリットにバットは空を切りました。プロの一軍投手のレベルを痛感させられる結果となりましたが、5球全てバットを振った積極性は評価してもいいのではないでしょうか。

最終回にマスクを被った清水は、同じルーキーのドラフト5位・河野佳とバッテリーを組み、三者凡退の好投をアシストしました。高校通算25本塁打でパンチ力のある打撃が期待されている『攻撃型捕手』ですが、その裏に回ってきた打席では、ヤクルト6番手の久保拓眞の変化球に対応できず、空振り三振で最後の打者となってしまいました。

4人の成績は中村貴が安打を放ったのみで、あとの3人は全て三振(振り逃げ含む)と、残念な結果に終わってしまいました。それでも、ケガでリハビリ中のドラフト7位・久保修を除く新人野手全員が、1万7131人の観客を集めたマツダスタジアムで、声出し、スクワット応援が解禁となった試合に出場したことは、これまでにはない貴重な経験になったはずです。

今回の試みも『新井カラー』の一端と言えるものですが、今後も新監督のアイデアに期待したいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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