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野球 コラム 2023年3月12日

【WBC現地レポート】WBC出場はメジャーリーガーになるより大事なこと。オーストラリアの野球選手は「WBC」の夢を見る

野球好きコラム by 松山 ようこ
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WBCに挑むオーストラリア

前回のコラムで超フレンドリーなオーストラリア代表について紹介した。今回はオーストラリア代表に帯同するメディアスタッフのリーダー、エリック・バルナーさんにチームの特色や魅力、日本戦への見通しを聞いたので、お伝えしたい。

エリックさんいわく、オーストラリアで選手たちが野球の道を選ぶ時、夢に描く目標は2つあるという。

「1つはMLBで、もう1つはこのWBC。選ぶのはどちらか1つ。今、ここにいる彼らの多くはWBCという目標を選んで、国内リーグで研鑽を積んで今に至るから、そんな彼らにとってここはメジャーより大切な舞台でもあるんだ」。

前回のコラムでお紹介したカメラマンのウェンディさんも話していたのが、チームは「ビッグ・ファミリー(家族)」のように仲が良いそう。すると、エリックさんも同調して、インスタグラムの写真を見せて説明する。

この写真の一番右に立っているのが左腕のジャック・オラフリンで、その隣にいるのが捕手のアレックス・ホール。12歳の時の写真だよ。2人はU-18のワールドカップも、U-23のワールドカップもチームメイトで、このWBCでもついにチームメイトになった」。

「韓国戦では一緒にスタメンだった。幼い頃からずっと一緒にプレーして成長してきたんだ。もしかすると家族よりも長い時間を過ごしているかもしれないぐらいにね。こんなふうに、昔からよく知っている関係があちこちにあって、お互いに支え合っているんだ」。

オーストラリアのフラッグ

SNSの写真を見ても、本当にいい雰囲気が伝わってくる。そう伝えると、「ありがとう。オーストラリアでは野球はマイナースポーツだけれど、僕はこのコミュニティをすごく誇りに思っているんだ。彼らにはみんなを明るくする力がある」とエリックさん。

続けて、「楽しみ方を知っているのもオーストラリア人の魅力と思うよ。いつもそう説明するんだ。スポーツ好き、アウトドア好き、仲間と楽しむことが大好きなんだ。いつも笑って、冗談を言い合う。そうやって日々を楽しむ。野球だって同じさ。だって『Game』(試合と訳すが、日本語のゲームの意味でも使う)だろう? 楽しむものだよ。そう教わって育ったからね」。

2023 WORLD BASEBALL CLASSIC

【ハイライト動画】韓国 vs オーストラリア

明るくオージー気質を説明するエリックさんに、最後に日本戦の展望を尋ねた。「難しいけれど、ロースコアの展開かな。そうあってほしいから。そうなるとブルペン勝負になるけれど、それでも厳しいことには変わりないね」。

「しかも、リアム・ヘンドリックス(ホワイトソックス/2021年MLBア・リーグ最多セーブ。がん闘病で欠場)もいない。でも、チームの状態はいいし、1人ひとりハードに練習を重ねてきた。みんながモチベーションを高く持っているし、なにかを起こすには十分に可能性を持っていると自負しているよ」

オーストラリア代表のベンチ

WBCは彼らにとって、国内リーグより重要な大舞台という。ちなみに、オーストラリアの国内リーグでシーズン最多観客数はわずか2000人なのだとか。日本との決戦では夢の大舞台で、桁違いの観客の前で初めてプレーすることになる。

「僕らオーストラリア代表が勝ち抜いていくのが難しいことは、自分たちもわかってるよ。だけど、それすら面白いじゃないか。実際、ここには数合わせのために来たわけじゃない。マイアミ(準決勝、決勝の舞台)を目指しているよ」。

ビッグ・ファミリーのような結束力が光るオーストラリア代表。「なにかを起こすかもしれない」戦いぶりは必見だ。

文/取材:松山ようこ

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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