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野球 コラム 2023年3月8日

【WBC観戦ガイド】AKI猪瀬が語るアメリカ、ドミニカ共和国で侍ジャパンが注意すべき選手たち

野球好きコラム by J SPORTS 編集部
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MLBのスタープレーヤーが揃ったWBC

まもなく開幕する「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」(以下WBC)。世界一奪還を目指す日本代表「侍ジャパン」。ダルビッシュ有や大谷翔平ら、多くのMLB選手が出場することで、史上最強の呼び声も高い。

しかし、同様にアメリカドミニカ共和国もMLBのスター選手が揃い、世界一の座を狙っている。今回はMLB解説でおなじみのMLBアナリスト・AKI猪瀬さんにお話を伺い、日本のライバル国の注意すべき選手について語ってもらった。

◆ゴールドシュミットとアレナードの前にランナーを出さないこと

―― 日本もMLB選手の参戦が多く、野球ファンの注目度が上がっていると思いますが、アメリカもスター選手が参加しています。AKIさんが注目している選手を教えてください。

前回大会の主力として優勝を経験しているカージナルスの2人、コーナーインフィールダー(一塁手・三塁手)のポール・ゴールドシュミット(本塁打王1回 打点王1回/2022年の成績:打率.317 35本塁打 115打点でシーズンMVP)と、ノーラン・アレナード(本塁打王3回 打点王2回/打率.293 30本塁打 103打点)ですね。前回優勝の経験もあり、2022年MVP投票のトップ3に入っているこの2人は要警戒。両方ともクラッチヒッターで勝負強い打撃ができます。

恐らく、マイク・トラウト(エンジェルス/シーズンMVP 3回/打率.283 40本塁打 80打点)を2番に入れてくると思うので、そうなると1番はスピードスターのトレイ・ターナー(フィリーズ/首位打者1回 盗塁王2回/打率.298 21本塁打 100打点 27盗塁)。この2人が塁上に残って、中軸を打つであろうゴールドシュミットとアレナードに決定的な仕事をされると3点、4点と与えてしまう。そうなるとブルペンも駒が揃っているアメリカに勝つことは難しいと思います。

また、アレナードはお父さんがキューバからの移民選手で、2006年のWBC決勝で日本とキューバが対戦した試合を、亡命した人たちと一緒に見たそうです。絶対に「パパの国が世界一になる」と思っていたら日本が勝った。そのシーンは強烈な印象として残っていて、その時から日本は強いとリスペクトしているそうです。

AKI猪瀬が語る日本のライバルの要注意選手

そういった意味でWBCの申し子的な選手で、感情を表に出すアレナードと、ドイツ系の移民で感情を表に出さない冷静沈着なゴールドシュミット。この動と静のコンビがうまく機能していくと、相手にとっては嫌です。この2人の前にランナーを出さないようにするのがポイントでしょう。

ただ、その後ろにもピート・アロンゾ(メッツ/本塁打王1回 打点王1回/打率.271 40本塁打 131打点)とか、全員が「タイトルホルダー」や「オールスター出場」や「年俸30億円」といった枕詞がつくラインナップで、ものすごいのですが…。

◆ドミニカ共和国はアメリカ以上にドリームチーム

―― ドミニカ共和国もスター選手が揃いました。

最初はアメリカが究極のドリームチーム、というイメージが先行していましたが、メンバー発表を見たら、個人的にはドミニカ共和国の方がドリームチームだと思います。アメリカチームがスター選手を揃えられたのは、31歳でキャプテンのトラウトが自分で電話してリクルートしたから。そのため、野手は30歳前後でほぼトラウトの世代です。

一方のドミニカ共和国は42歳のネルソン・クルーズ(パドレス)が選手を集めた。すごい人格者で穏やかで人望も厚いので、ベテランから新人王を取ったフリオ・ロドリゲス(マリナーズ/打率.284 28本塁打 75打点 25盗塁)や、フアン・ソト(パドレス/首位打者1回/打率.242 27本塁打 62打点)まで、全世代からいい選手をしっかり集めることができました。

注目選手はまず、昨季サイ・ヤング賞を取ったサンディ・アルカンタラ(マーリンズ/14勝9敗 207奪三振 防御率2.28)。完投能力が高く、球数制限が95球であれば、95球で完投、完封ができる。日本戦でアルカンタラが出てきたらちょっと厄介だなという感じです。

野手ではブラディミール・ゲレーロ Jr.が出場辞退となりましたが、ロドリゲス、ソトのほかにマニー・マチャド(パドレス/打率.298 32本塁打 102打点)、ラファエル・デバース(レッドソックス/打率.295 27本塁打 88打点)、ワンダー・フランコ(レイズ/打率.277 6本塁打 33打点)と各世代のスーパースターが揃って、アメリカより魅力的な攻撃陣だと思います。

ただ、ドミニカ共和国の弱点はキャッチャー。恐らくゲイリー・サンチェス(現在FA/2022年の盗塁阻止率.280)が主戦になると思いますが、日本戦でマスクをかぶってくれたら走り放題になる。日本の野球を徹底的にやっていけば勝機を見いだせる感じはします。

ブルペンは先発の枚数でいうとアメリカの方が揃っていますが、ブルペンはワールドチャンピオンになったアストロズのブルペン陣、ブライアン・アブレイユ(55試合4勝0敗2セーブ8ホールド 防御率1.94)、ラファエル・モンテロ(71試合0勝2敗14セーブ23ホールド 防御率2.37)、ヘクター・ネリス(70試合6勝4敗3セーブ25ホールド 防御率3.72)が、そのまま移行しているようなものなので、非常に強力です。そういった部分も含め、トータルで見てもアメリカよりドミニカ共和国の方が強い気がします。

WBC大会フォーマット

◆優勝候補筆頭は日本!

―― 最後に優勝候補一番手をお聞かせください。やはりドミニカ共和国か、アメリカですか?

それはもう日本です!(キッパリ)。覇権奪還ですよ。WBC史上で見ても、アメリカとドミニカ共和国は歴代のドリームチームの中でもトップの1・2に入るメンバー構成。この2カ国を1つずつ倒して覇権奪還できたら、真の世界一です。テニスのグランドスラムを取りましたとか、サッカーのワールドカップで優勝しましたとか、それに匹敵するぐらいの感覚だと思います!

J SPORTS編集部

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