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野球 コラム 2022年12月28日

メッツ・千賀滉大、NYでの成功は“過激な”ファンとの付き合い方

野球好きコラム by 山田 結軌
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メッツ入団で笑顔を見せる千賀滉大

楽しみと期待感にあふれる入団会見だった。ソフトバンクから海外フリーエージェント(FA)の権利を行使してメジャー移籍を果たした千賀滉大投手(29)だ。張りのある声が印象的だった。
「めちゃめちゃ興奮しています。このユニホームを着られて、すごいテンションが上がっています」

メッツとしては14人目の日本選手。歴代、最も多くの日本人が在籍した。ニューヨークのファンは、活躍には惜しみなく拍手と喝采を送る。一方で成績が振るわなければ、すさまじいブーイングを浴びせる。ホームであるはずが、アウェイのような雰囲気になることも。いわゆる放送禁止用語なども飛び交う。観戦客に子供がいようがおかまいなし。汚いヤジへの慣れも、千賀がメッツを選んだからこそ適応しなければいけない“文化”の一つだ。

献身的で勝利に貢献したことで強いインパクトを与えてきたからこそ、松井秀喜、田中将大は街やチームを離れてもなお、地元ファンからリスペクトを受け続ける。両者はヤンキースの選手だが、ファンの性はメッツでも同様だろう。
ただエネルギーに満ちあふれた空気もニューヨークのよさ。ニューヨーカーは、しゃべるのも、歩くのも速い、といわれる。それが結果を求める“せっかちな性格”につながっているのかもしれない。

12月19日に行われた入団会見での“つかみ”は上々だ。バック・ショーウォルター監督(66)の印象について「最初は少しちょっと顔が怖いかなと思った」とジョークを交えると、シティー・フィールド内の会見場は爆笑に包まれた。米メディアから、千賀の代名詞ともいえる“ゴースト・フォーク(お化けフォーク)”はどうやって投げるのか?と聞かれると通訳から日本語に訳され、英語で「プラクティス(練習)」と返答。少しでも英語を話そう、そんな前向きな姿勢は、いつの時代も現地の人々に受け入れられる。そして、チームになじみ、コミュニケーションをスムーズにするために必要な要素であることは間違いない。

入団会見の後、球場を出る際には出待ちのメッツファンにサインを求められた。「ジャパニーズ、サイン」と日本流のサインを求められると「ジャパニーズ?!せっかく(メジャー用を)練習したのに」と両手を広げたアメリカンジェスチャーで苦笑い。異文化に飛び込むメンタリティはすでに準備万端のようだ。

「しっかり学んで、こっちの文化にしっかりなじむことによって、そういうところ(調整法の違いなど)にどんどん入っていけると考えている」
メッツの春季キャンプは2月中旬、フロリダ州の東海岸、ポートセントルーシーでスタートする。

(文・山田結軌=サンケイスポーツMLB担当)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツには2007年4月入社。阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。

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