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野球 コラム 2022年3月24日

【広島好き】開幕ベイスターズ戦のキーマンをデータから探す。「週刊カープいいとこどり」

野球好きコラム by 大久保泰伸
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2022年シーズンがいよいよスタートします。カープの開幕カードは敵地でのベイスターズ戦。昨季の対戦成績は14勝9敗2分と勝ち越していますが、今年のベイスターズはオープン戦3位と好調で、開幕前の順位予想でも前評判が高いようです。

就任以来、2年連続Bクラスとなっている佐々岡真司監督にとっては、最低でもクライマックスシリーズ進出がノルマとなる今シーズン。昨年のデータを振り返りながら、開幕ダッシュを決めるためのキーマンを探してみましょう。

まずは投手陣から。4年連続4度目の開幕投手となる大瀬良大地は、昨季のベイスターズ戦は6試合に先発して4勝0敗、防御率1.24と抜群の成績を残しています。開幕投手としての成績は、昨年こそ8回途中4失点で降板して勝ち負けなしとなっていますが、2019年は巨人相手に8回無失点で勝ち投手となり、2020年は今年と同じベイスターズ相手に9回1失点で完投勝利をマークしており、今年も期待できそうです。

第2戦の先発が予想される森下暢仁も、昨季の同カードで4試合に先発して2勝0敗、防御率3.81と負けなしの成績を残しています。ただ、3点台後半という防御率が示すように、横浜スタジアムでは2試合で勝ち負けなしの防御率5.73と結果を残せていません。打者別の成績を見ると、対戦打率.444のオースティンは開幕に間に合いそうにないですが、同.429の牧秀悟、同.300の宮崎敏郎のクリーンアップに加え、同.333の大和も要警戒となります。

リリーフ陣では、抑えの栗林良吏が10試合の登板で1失点ですが、開幕スタメンが予想される楠本泰史に4打数2安打の対戦打率.500、大和に2打数2安打の同1.000と、伏兵に注意が必要です。

野手陣では、昨季のベイスターズ戦で最も好成績を残しているのが、初の開幕スタメンが確実視されている小園海斗です。22試合で打率.379、1本塁打、16打点の好成績が、横浜スタジアムでは打率.433に跳ね上がり、カード別の最高打率を記録しています。

主軸打者の1人である西川龍馬も、昨季の同カードで対戦打率.351、横浜スタジアムでは同.465をマークしており、特に第2戦の先発が予想される大貫晋一に対しては同.429とカモにしています。第3戦の先発が予想される坂本裕哉と相性がいいのが菊池涼介で、7打数4安打、1本塁打の対戦打率.571。カード全体でも同.330、4本塁打と頼れる存在となっています。

昨季の同カードで対戦打率.355、3本塁打の林晃汰が開幕一軍を外れそうなのは残念なところですが、4番候補にも名前が挙がっている松山竜平が同.349、横浜スタジアムでは打率.500のハイアベレージをマークしており、ベテランの働きが期待できそうです。

そしてもう1人、少ない打席数ながら、昨季のベイスターズ戦で印象深い活躍をしているのが、プロ5年目を迎える中村奨成です。昨季はプロ初本塁打を含む2本塁打を記録した中村奨ですが、同カードは5打数2安打で対戦打率.400、その2本の安打がいずれも本塁打と、特別な相手と言えるでしょう。

リーグ3連覇時の立役者と言われた石井琢朗コーチが今季から就任し、手強い相手になりそうなベイスターズですが、昨季までの相性の良さを生かし、幸先の良いスタート、といきたいところですね。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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