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都市対抗野球2021
【ハイライト】決勝 Honda熊本 vs 東京ガス
東京ガスは1失点と好投の臼井浩が7回で降板。1回戦からリリーフで結果を出している左腕・三宮舜にマウンドを譲る。Honda熊本は8回、無死から9番・和田裕生がレフトにソロ本塁打を放ち4点差に詰める。和田は代打で2打数2安打と結果を出し、決勝戦が今大会初先発。通算6打数5安打(打率.833)と驚異的な数字で大会を終えた。
Honda熊本の粘りは見事だった。9回は二死1塁から代打・北川優がレフト前安打を放ち、途中出場の8番・丸山竜治が左中間に3ラン本塁打。1点差としてさらに9番・和田裕生、1番・山本卓弥の連打で二死1・2塁と東京ガスを追い詰める。
東京ガスは9回から3番手に左腕・宮谷陽介を起用していたが、ベンチは続投を選択。宮谷は最後に意地を見せ、2番・中島準矢を速球で三振に討ち取った。東京ガスは2年連続で予選敗退を喫した試練をバネに脱皮。6-5のスコアで決勝戦の激闘を制し、大会初優勝を決めている。
大会MVPに相当する橋戸賞は東京ガスのエース・臼井浩が受賞している。4試合14回2/3を投げ、防御率1.23、四死球ゼロと大きく優勝に貢献した。決勝戦も7回を1失点に封じる好投を見せている。
首位打者賞は笹川晃平(東京ガス)が受賞した。12打数5安打(打率.417)を記録し、四死球による出塁も5度記録している。石川裕也(東京ガス)は打率こそ.286にとどまったものの、5試合で7打点と勝負強さを発揮した。相馬優人は準々決勝までの3試合こそ無安打だったが、準決勝以後の2試合で、4安打4打点を記録している。
敢闘賞に相当する久慈賞はHonda熊本のエース・片山雄貴が受賞した。全5試合に登板し、19回2/3で防御率0.46という驚異的な投球成績を残した。Honda熊本は3番・稲垣翔太、4番・古寺宏輝の2本塁打を筆頭に、5試合で8本塁打とパワーを証明。入社1年目の古寺は若獅子賞(新人賞)にも輝いている。
◆表彰選手
・橋戸賞(MVP):臼井浩投手(東京ガス)
・久慈賞(敢闘賞):片山雄貴投手(Honda熊本)
・小野賞(特別賞):JR東日本東北
・打撃賞:中川智裕内野手(セガサミー)
・首位打者賞:笹川晃平外野手(東京ガス)打率.417
・若獅子賞(新人賞):古寺宏輝(内野手/Honda熊本)、多田裕作(投手/NTT東日本)、滝澤虎太朗(外野手/ENEOS)
・特別賞:阿部博光投手(日立製作所)大会タイの7連続奪三振
文:大島和人
大島 和人
1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty)
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