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野球 コラム 2021年12月10日

【ハイライト動画あり】東京ガス、Honda熊本の追撃を振り切り初優勝。都市対抗野球 12月9日の結果

野球好きコラム by 大島 和人
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12月9日(木)決勝

11月28日に開幕した第92回都市対抗野球大会も、いよいよ最終日。今大会は東京オリンピックの開催を考慮し、日程が夏から冬に移された。12月9日(木)に決勝戦が行われた。

●Honda熊本(大津町)5-6 東京ガス(東京都)◯

Honda熊本|0 0 0 0 0 1 0 1 3|5
東京ガス |3 0 0 2 0 1 0 0 X|6

東京ガスはエースの臼井浩が先発。今大会は1回戦、準々決勝、準決勝とリリーフで好投を見せていたが、決勝戦は初回のマウンドを任された。Honda熊本の先発は横川楓薫。1回戦、2回戦に先発している左腕だ。

東京ガスは1回、横川を捉える。2番・楠研次郎がセンター前ヒットで出塁し、3番・小野田俊介の死球で一死1・2塁と先制のチャンス。4番・地引雄貴のレフト前安打で二塁走者が本塁に突入も憤死し、一旦チャンスが潰えたかに見えた。だが5番・加藤雅樹の四球で二死満塁となり、続く6番・笹川晃平も死球を受ける。押し出しでまず1点が入った。

Honda熊本はここで横川楓薫が降板し、2番手に右サイドハンドの福田大輔を投入する。しかし、東京ガスは7番・相馬優人がライト前にタイムリー安打を放って更に二者が生還し、初回に3点を先制する。東京ガスは4回にも下位打線が一死2・3塁のチャンスを作る。1番・石川裕也のライト前にタイムリー安打で二者が生還し、5-0とリードを広げる。

Honda熊本はこの直後に登場した3番手の左腕・林健太が好投。4回、5回とダブルプレーを連続して奪うなど、東京ガスの勢いを止める好投を見せた。そして、Honda熊本は6回、2番・中島準矢が二死からソロ本塁打を放ち、臼井浩から待望の1点を奪う。

東京ガスもその裏、6番・笹川晃平が無死からソロ本塁打を放ち、さらに一死1・2塁とチャンスを作る。Honda熊本はここで8日の準決勝で9回を完投しているエース・片山雄貴が登場。片山はこのピンチを抑えると、そのまま試合の流れを変える好投を見せた。

都市対抗野球2021

【ハイライト】決勝 Honda熊本 vs 東京ガス

東京ガスは1失点と好投の臼井浩が7回で降板。1回戦からリリーフで結果を出している左腕・三宮舜にマウンドを譲る。Honda熊本は8回、無死から9番・和田裕生がレフトにソロ本塁打を放ち4点差に詰める。和田は代打で2打数2安打と結果を出し、決勝戦が今大会初先発。通算6打数5安打(打率.833)と驚異的な数字で大会を終えた。

Honda熊本の粘りは見事だった。9回は二死1塁から代打・北川優がレフト前安打を放ち、途中出場の8番・丸山竜治が左中間に3ラン本塁打。1点差としてさらに9番・和田裕生、1番・山本卓弥の連打で二死1・2塁と東京ガスを追い詰める。

東京ガスは9回から3番手に左腕・宮谷陽介を起用していたが、ベンチは続投を選択。宮谷は最後に意地を見せ、2番・中島準矢を速球で三振に討ち取った。東京ガスは2年連続で予選敗退を喫した試練をバネに脱皮。6-5のスコアで決勝戦の激闘を制し、大会初優勝を決めている。

大会MVPに相当する橋戸賞は東京ガスのエース・臼井浩が受賞している。4試合14回2/3を投げ、防御率1.23、四死球ゼロと大きく優勝に貢献した。決勝戦も7回を1失点に封じる好投を見せている。

首位打者賞は笹川晃平(東京ガス)が受賞した。12打数5安打(打率.417)を記録し、四死球による出塁も5度記録している。石川裕也(東京ガス)は打率こそ.286にとどまったものの、5試合で7打点と勝負強さを発揮した。相馬優人は準々決勝までの3試合こそ無安打だったが、準決勝以後の2試合で、4安打4打点を記録している。

敢闘賞に相当する久慈賞はHonda熊本のエース・片山雄貴が受賞した。全5試合に登板し、19回2/3で防御率0.46という驚異的な投球成績を残した。Honda熊本は3番・稲垣翔太、4番・古寺宏輝の2本塁打を筆頭に、5試合で8本塁打とパワーを証明。入社1年目の古寺は若獅子賞(新人賞)にも輝いている。

◆表彰選手

・橋戸賞(MVP):臼井浩投手(東京ガス)
・久慈賞(敢闘賞):片山雄貴投手(Honda熊本)
・小野賞(特別賞):JR東日本東北
・打撃賞:中川智裕内野手(セガサミー)
・首位打者賞:笹川晃平外野手(東京ガス)打率.417
・若獅子賞(新人賞):古寺宏輝(内野手/Honda熊本)、多田裕作(投手/NTT東日本)、滝澤虎太朗(外野手/ENEOS)
・特別賞:阿部博光投手(日立製作所)大会タイの7連続奪三振

文:大島和人

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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