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野球 コラム 2021年10月26日

【横浜好き】牧秀悟、21世紀初の「新人3割打者」が確実「週刊ベイスターズいいとこどり」10月19日~24日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

セ・パ両リーグとも、残り5試合を切っても優勝チームが決まらない。史上稀に見る激戦のペナントレース!……にも関わらず、さほど盛り上がっていないように感じるのは、該当チームの担当、あるいはファンではないからでしょうか?

残り試合数も少なくなってきましたが、2021年シーズン、完走まであとわずか。最後のゴールまで「いいとこ」を探していきましょう。

10連敗で歴史的失速となった巨人との2連戦。初戦はシーソーゲームの末、今季16試合目となる引き分けに終わった。11安打で4得点の打線では、ソトが2打席連続タイムリーで2打点。佐野恵太もタイムリーを含む2安打で3、5番が打点を記録した。

2人に挟まれた牧秀悟は打点こそなかったが、3安打猛打賞で打率がついに3割に到達。スタメン出場した細川成也がライナーでセンターの頭を越えるタイムリー二塁打を放ち、ライトの守備ではライン側のフライをスタイディングキャッチする好守も見せた。

投手陣は、先発した今永昇太が6回3失点で勝ち投手の権利を持って降板したが、3番手のピープルズが1点を守れなかった。2番手の砂田毅樹は1イニングを三者凡退に打ち取り、今季18個目のホールドを記録した。

試合後に中井大介の引退セレモニーが行われた第2戦は、プロ3年目で初のリリーフ登板となった大貫晋一が丸佳浩に決勝本塁打を打たれ、巨人の連敗が止まった。先発した上茶谷大河が5回2失点で降板、2番手の大貫が2イニング目に痛恨の一発を浴びた。8回は山崎康晃、9回は伊勢大夢がパーフェクトに抑えたが、反撃はならなかった。

4番に定着した牧が初回にタイムリーを放って、4打数1安打で打率3割台をキープ。宮崎敏郎も初回のタイムリー二塁打で1打点。3番の佐野がマルチ安打を記録した。7回に代打で登場してライト前に安打を放った中井は、ベンチに戻って迎えるナインとハイタッチする際に涙を流した。

2ゲーム差で追う5位中日との2連戦、初戦は初回から打線がビッグイニングを作って快勝。桑原将志の先頭打者本塁打から始まり、佐野、楠本のタイムリー、森敬斗の犠牲フライで一挙4点を奪って試合の主導権を握った。2回以降は3回に楠本、6回に牧が安打を放ったのみで、追加点を奪うことができなかったが、投手陣がリードを守り切った。

先発したロメロは打球を右足に受けるアクシデントがありながら、7回1失点の好投で5勝目。8回から登板した山崎が2四球で招いたピンチを伊勢が切り抜けてホールドを記録。最終回は三嶋一輝が1失点したが後続を抑え、9月30日以来となるセーブを記録した。

秋晴れのデーゲームで行われた第2戦は、投打で『漢字一文字』の苗字の選手がヒーローとなった。左肘手術から復帰後、3試合目の先発となった東克樹が8回無失点と圧巻の投球で792日ぶりとなる勝利投手となった。打たれたヒットは初回の1本のみ。2回から8回は全て三者凡退と文句のつけようがない復活劇だった。9回には今季限りで引退する武藤祐太が高松渡を空振り三振に打ち取り、その後はシャッケルフォードが連続奪三振で試合を締めくくった。

打のヒーローは牧で、タイムリー2本を含む4打数4安打と大当たり。打率は.308まで上がり、歴代で12人目、2リーグ制以降では1998年の高橋由伸(巨人)以来8人目、21世紀では初となる「新人3割打者」がほぼ確実となった。牧の後を打つ楠本が2本のタイムリー二塁打を放って3打点。森が今季5度目となるマルチ安打を記録し、スタメン出場した高卒3年目の益子京右がプロ初安打をマークした。

最下位をめぐる争いに連勝し、両チームの勝敗はともに54勝71敗で同率5位に並んだ。引き分け数の関係で、残り試合はベイスターズが2、中日は1試合を残すのみ。26日はベイスターズがヤクルト、中日は阪神と、優勝を争う2チームとの対戦となる。そして今季の最終戦は敵地での広島戦。

いろいろつらいことが多かった今シーズン、順位はともあれ、最後の最後まで、なんとか順位争いに一喜一憂できる喜びが残った。“頑張れ”って言葉はこれ以上言いたくない。ただ、少しでもいい形で、ゴールを目指そう。

◆先週のベイスターズ

12日(火)△ 4-4 巨人
13日(水)● 2-3 巨人
14日(木)◯ 4-2 中日
17日(日)◯ 5-0 中日

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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