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野球 コラム 2021年10月12日

【オリックス好き】竹村美緒「プロ野球中継リポーターの仕事」

野球好きコラム by 竹村 美緒
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みなさん、こんにちは。竹村美緒です。
「J SPORTS STADIUM2021」オリックス・バファローズ主催試合で、中継リポーター・ヒーローインタビュアーを担当しています。コラムを通して、オリックス・バファローズの魅力や情報を発信していきたいと思います。

さて、いよいよプロ野球のペナントレースも佳境に入りました。
96年以来25年ぶりとなる悲願のVへ向かってのラストスパート。仕事中も試合の経過が気になって仕方がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?かく言う私もその一人です。

選手たちに取材をしていると「2014年のあの頃と比べると、リラックスして挑めています。」という選手もいれば、「吐きそうなくらい緊張します!」という選手もいたり、返答もさまざま。そんな、選手たちの胸の内や、舞台裏エピソードをお伝えするのが私たちリポーターの役割です。

今回は、コラム第一弾ということで自己紹介も兼ねて、プロ野球中継リポーターの仕事について書きたいと思います。

J SPORTSリポーター1年目の春季キャンプにて

球場入りは、試合開始の約4時間前。このくらいの時間に選手たちも少しずつグラウンドに姿を現します。到着したらまずは練習風景の見学。コロナ禍前は、この時間を使って自ら選手に声をかけ、ある程度自由に取材をすることが許されていましたが、それができない今は、目で見て小さな変化に気付く力がより求められます。

練習が終わる頃に、球団広報さんが翌日に先発する投手の囲み取材の場を設けてくれます。
取材では、遠くから眺めていた時の印象とはまったく違う人柄に触れたり、思いがけない言葉に出くわしたりもします。そんな先入観や固定概念が覆る瞬間が取材の醍醐味とも言えるかもしれません。

先発投手は、当日は試合へ向けて集中するため、事前取材はこのように前日に行われることがほとんどですが、例外の選手もいます。例えば山岡泰輔投手は登板する当日に取材に答えてくれます。これには最初とても驚きました。ゲーム前の先発投手は心の準備も必要でピリピリしているのでは?などと想像するのですが、山岡投手は当日でも飄々とした表情で、応えてくれます。理由としては、「登板日にはもう体の準備も頭の整理もある程度出来上がった状態だから」と話していました。

一塁側の取材を終えたら三塁側へ移動。ビジターチームの取材です。これもチームによって取材スタイルが異なるため、各チームのルールに従って行います。取材・事前インタビュー・打合せ・リハーサルを終えると、あっという間に生放送の時間に。球場入りしてからの4時間というのは驚くほど早く過ぎていきます。

放送中は、これまで取材してきた内容や、速報の談話をリポート。ちなみに、皆さんがいつも耳にしているホームラン談話。私たちリポーターは試合中に選手たちと言葉を交わすことができないので、球団広報さんが選手からコメントを聞き出してくれています。

こうして伝達された談話や、これまで取材してきた内容を、試合展開をみながらリポートをしていくのですが、投手が投球モーションに入っている時や、2死のタイミングなどはできるだけ避け、プレーの実況の邪魔にならないように心掛けることも重要。リポート材料があっても、捨てる勇気も必要です。そのため、たくさん準備をしてきた取材内容も実際に中継で使うのはほんのわずか。それでも私は「100の準備があるからこそ出せる最高の1」があると信じています。

試合が終盤に近付くと、ヒーローインタビューの準備。8回裏あたりになると、リードしているチームからヒーロー選手の候補が告げられます。ヒーロー常連の選手もいれば、プロ野球人生で初めてのお立ち台という選手もいます。そのお立ち台で選手がどんな言葉を伝えたいのか、ファンがどんな言葉を待っているのか。選手とファンの思いをつなぐ大事な時間。
選手たちの弾む声、それに大きな拍手で応えるファン。このキャッチボールのお手伝いができた瞬間にこの上ない喜びを感じます。

今年はあと何度そんな瞬間に立ち会えるでしょうか。
もしかしたら、これまで以上の感動が待っているかもしれないと想像するとドキドキします。

文:竹村美緒

竹村 美緒

滋賀県出身。2014年からオリックス・バファローズの初代スタジアムリポーターとして4年間活動。 好きなスタジアムグルメは、京セラドームのチキンスティック。 現在は、「J SPORTS STUDIUM2022」オリックス・バファローズ主催試合で、リポーター・ヒーローインタビュアーを担当。

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