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スイープを狙った第3戦は、先発の坂本裕哉から投手陣総崩れで大敗。終始リードを許す展開の中、野手陣で意地を見せたのがスタメンマスクの山本祐大。2018年のプロ初本塁打以来となる今季1号本塁打に、守備でも盗塁を阻止する強肩を披露した。ソトが来日以来、4年連続20号に達する本塁打を放ち、桑原が2試合連続となるマルチ安打と四球で4打席中3打席に出塁と気を吐いた。
◆打線の援護なく負け越したドラゴンズ3連戦
連夜の雨だったハマスタからバンテリンドームに場所を移しての中日との3連戦。初戦は“スミ1”の最少スコアでの惜敗となった。先発した京山将弥が6回1失点、自責点ゼロも悔しい負け投手に。伊勢、エスコバー、山崎が無失点に抑えたが、打線の援護がなかった。複数安打した選手がいない打線では、楠本が2試合連続代打での安打とアピールした。
第2戦は、佐野がラッキーセブンの7回に値千金の勝ち越し2ラン本塁打で勝負を決めて3連敗を回避。宮崎が同点打を含む3安打猛打賞の活躍、楠本がまた代打で安打を記録した。投手陣は先発したロメロが6回1失点の好投で、自身8試合目での来日初勝利をマーク。7回からはエスコバー、山崎、三嶋が、許した走者は1人のみの完璧なリリーフを見せた。
カード勝ち越しをかけた第3戦は7回まで両チーム無得点の投手戦となったが、打線が2度の満塁のチャンスでいずれも併殺打とタイムリーが出ず、完封負けを喫した。先発した今永昇太が7回まで散発の3安打、無失点と好投するも勝ち負けは付かなかった。打線は桑原が2安打を放ったが、佐野、宮崎が決定機を生かせず、走者がホームベースを踏むことはなかった。
待ち望んだハマスタで、胸のすく試合展開での連勝スタートも、終わってみれば3勝3敗と足踏み状態。順位も最下位から抜け出せなかった。五輪明けの8月中旬以降、週間成績は3勝2敗1分、2勝3敗1分、そして3勝3敗と、まさに“3歩進んで2歩下がる”ような状況が続いている。
目に見える目標も徐々に少なくなっているが、それでも選手個々のモチベーションが下がっているようには見えないし、試合内容も悪くない。三浦大輔監督の采配も、試合を重ねるごとに意図のようなものが見えるようになってきた。残るは2ヶ月、苦しい戦いはまだまだ続くが、楽しちゃ意味ない、最後まで、汗かいていこう。
◆先週のベイスターズ
31日(火)◯ 7-6 広島
1日(水)◯ 7-2 広島
2日(木)● 3-11広島
3日(金)● 0-1 中日
4日(土)◯ 3-1 中日
5日(日)● 0-2 中日
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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