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野球 コラム 2021年6月14日

【ハイライト動画あり】慶應義塾大学、投打で圧倒し、34年ぶり4度目の栄冠を掴む。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 慶應スポーツ新聞会
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優勝を果たし、喜びを爆発させる選手たち

慶應義塾大学は初回、正木智也(政4・慶應)が2試合連発の2点本塁打を放ち先制する。4、5、6回にも着実に追加点を重ねると、9回には渡部遼人(環4・桐光学園)の適時打、下山悠介(商3・慶應)の3点本塁打で合計13点を奪った。

投げては先発・増居翔太(総3・彦根東)が6回2失点と好投すると、2番手・生井惇己(総3・慶應)も2回を0に抑える好救援。最後は守護神・橋本達弥(環3・長田)が圧巻の三者連続三振に抑え、全日本大学野球選手権優勝に輝いた。

ここまで苦しみながらも全国の舞台で勝ち上がってきた慶大。34年振りの頂点を前に一戦必勝で臨んだ福井工業大学との決勝戦、初回から正木のバットが火を吹いた。

2死一塁で打席を迎え、真ん中低めの直球を振り抜くと打球はバックスクリーン右へ。初回から大きな2点を刻み込んだ。2、3回は無得点だったが4回。今日は5番に抜擢された北村謙介(総3・東筑)が左二塁打を放ち、犠打で1死三塁とすると7番・橋本典之(環4・出雲)が犠飛を放ち追加点。その後、相手の失策などもあり得点を重ね、5回までに6点を奪った。

2戦連発となる先制本塁打を放った正木

慶大の先発は準々決勝・関西学院大学戦で先発した増居。中2日での登板ながら快投を見せる。140キロ台中盤の直球と緩い変化球を組み合わせ、福井工大打線に的を絞らせない。

4回まで1安打4三振と隙を与えない投球を披露していたが、疲れがみえてきた5回。1死から四球で走者を許すと、続く1番・佐藤勇斗(環4・福井工大福井)に右二塁打を打たれ失点してしまう。さらに3番・長峯樹生(環4・豊橋中央)にも左翼への適時打を浴びるも、後続を打ち取り2失点で切り抜けた。

生井が気迫の投球を披露

4点差となって迎えた6回、安打と四球で2死ながら二、三塁のチャンスを作ると、正木が今日3安打目となる右安打を放ち、2点を追加した。先発増居が6回2失点と先発の役割を果たすと、7回からは今大会初登板となる生井がマウンドに上がる。キレの良いスライダーと150キロに迫る速球で打者を圧倒。2イニングを投げ無安打と素晴らしい投球内容で起用に応えた。

全日本大学野球選手権2021

【ハイライト】決勝 慶應義塾大学 vs.福井工業大学

最終回、ここまで8点を取っていた慶大打線の集中力は切れていなかった。簡単に2死を取られたものの、新美貫太(政4・慶應)が左二塁打を放ち、連続四球で満塁。

ここで今大会、打撃絶好調の渡部遼が右翼への適時打を放つ。この安打で渡部の打率は.563となり首位打者に輝いた。なおもチャンスが続き、打席には3番・下山。初球の甘い直球を見逃さずに一閃。打球は右翼スタンドに飛び込み、慶大に13点目が入った。

その裏、慶大のマウンドには守護神・橋本達。いつも以上に気合いが入った投球で打球を前に飛ばさせない。フォークと直球を武器に三者連続三振で締めくくり、見事34年ぶりの4度目の優勝に輝いた。

福井は主将としてチームを日本一に導いた

苦しい戦いが続いた今大会だったが、試合を重ねるごとにチームとして成長。決勝の舞台でこれまでの積み重ねが結実した。優勝の要因はやはり総合力の高さだろう。4番の正木が徹底的にマークされ準決勝までノーヒットだったが、出場選手全員が高い集中力で少ないチャンスをものにして勝利を積み上げていった。

執拗な内角攻めに苦しんだ正木も準決勝、決勝と大活躍。準決勝では先制の本塁打とシーソーゲームに決着をつける決勝打を放ち、決勝では先制の本塁打含む3安打。チームの優勝に大きく貢献した主砲は、最高殊勲選手賞にも選ばれた。

「繋勝」をスローガンに掲げ臨んだ今季。「日本一」という最高の結果でシーズンを締めくくった。次なる目標は秋季リーグ戦優勝、そして明治神宮大会となる。夏を経て迎える勝負の秋。神宮の地で再び慶大ナインが躍動するだろう。

文/写真:國本葉月(慶應スポーツ新聞会)

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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