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野球 コラム 2021年6月9日

【ハイライト動画あり】慶應義塾大学、苦しみながらも初戦突破、日本一まであと3勝。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 慶應スポーツ新聞会
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森田が7回1失点と好投を見せた

慶應義塾大学のエース・森田晃介(商4・慶應)と、昨日先発した和歌山大学の瀬古創真(経4・水口東)の投げ合いで始まった試合が動いたのは3回表。9番・朝日晴人(環3・彦根東)の適時二塁打で先制に成功する。

しかし、直後の3回裏に同点とされ、その後は投手戦に。緊迫した展開が続く中、7回表に8番・新美貫太(政4・慶應)の適時二塁打で均衡を破ると、代打・古川智也(環3・広島新庄)の適時打、2番・渡部遼人(環4・桐光学園)のスクイズで一挙3点のリードを奪った。

8回から登板した渡部淳一(政3・慶應)は1点を返されるも最後まで粘投。苦戦を強いられながらも、初戦突破を果たした。

「日本一」に向けて絶対に負けられない初戦。先発のマウンドに上がったのはエース・森田だった。相手の和歌山大は今大会唯一の国立大ながら、強豪・九州産業大学を延長タイブレークの末に撃破。勢いに乗る難敵を倒すため、エースの快投に期待がかかった。

試合が動いたのは3回表。先頭の橋本典之(環4・出雲)が内野安打で出塁し、犠打で1死二塁のチャンスを作ると、リーグ戦で高打率をマークした9番・朝日が甘く入った変化球を捉え、左翼フェンス直撃の適時二塁打。幸先よく先制に成功する。

朝日が好調を維持している

このまま慶大が主導権を握るかと思われたが、直後の3回裏にすぐさま反撃を浴びてしまう。2死から森田の失策で走者を許すと、3番・安田圭吾(経4・駒大苫小牧)の放った打球は左中間へ。一塁走者が一気に生還し、試合を振り出しに戻されてしまった。

その後は森田、瀬古の両先発が走者を出しながらも丁寧な投球を見せ、スコアが動かないまま試合は終盤へ。再び試合が動いたのは7回表だった。先頭の中澤慎太郎(商4・法政二)が四球を選び、犠打で1死二塁のチャンスを作ると、続く新美が外角直球を強振。打球は左翼手の頭を越え、待望の勝ち越し点を挙げた。

新美の一打で勝ち越しに成功した

さらに、代打・古川が遊撃手と中堅手の間に落ちる、しぶとい一打を放ち1点を加えると、2番・渡部遼が意表を突くスクイズを決め、4-1。軟投派左腕・瀬古に苦しめられながらも、流れるような攻撃で3点のリードを奪った。

全日本大学野球選手権2021

【ハイライト】和歌山大学 vs. 慶應義塾大学

8回からはエース・森田に代わり、技巧派左腕・渡部淳がマウンドへ。逃げ切りを図った慶大だったが、1死から死球を与えて出塁を許すと、5番・小林勇輝(経4・創志学園)に変化球をすくい上げられ、右翼への適時二塁打を放たれてしまう。

9回も続投した渡部淳は二塁に走者を背負い、一発で同点のピンチを迎えるも、最後の打者を右飛に抑えて試合終了。勢いに乗る和歌山大を相手に苦戦を強いられながらも、初戦突破を果たした。

相手左腕・瀬古の緩急をつけた投球に苦しめられ、凡打の山を築いた慶大打線。両先発の緊迫した粘り合いが続き、肝を冷やす展開となった。エース・森田は時に制球を乱しながらも7回1失点と好投。相手に一度もリードを許すことなく、試合を作ってみせた。

次戦の相手は関西学院大学。プロ注目の速球派左腕・黒原拓未(社4・智辯和歌山)を擁する優勝候補だ。慶大の先発はリーグ戦で4勝を挙げた増居翔太(総3・彦根東)が予想される。タイプの違う両左腕による投げ合いとなるだろう。目標の「日本一」まで、あと3勝。明日は打線の爆発にも期待したい。

文/写真:林 亮佑(慶應スポーツ新聞会)

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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