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野球 コラム 2021年5月6日

【横浜好き】今季初の週間勝ち越し。「週刊ベイスターズいいとこどり」4月27日~5月2日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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左から桑原、佐野、倉本

明けない夜は無い。止まない雨も無い。今シーズン初の2カード連続勝ち越しで、初の週間勝ち越しとなった4月最終週。書くべきことが多過ぎるのではないかと心配になる『週刊ベイスターズいいとこどり』。今回もいきましょう。

マツダスタジアムでの広島との3連戦の初戦は、大差での完敗。通常ならば「投打ともいいところなし」で済ませてしまうところだが、このコラムは違います。

わずか3安打に終わった打線で、唯一の得点となったのが4番・佐野恵太の左中間への今季2号となる本塁打。得点には結び付かなかったが、宮崎敏郎もマルチ安打を記録した。投手では、高卒4年目の中川虎大が今季初登板。3番手で登板し、2イニングを投げて4奪三振のパーフェクト投球を披露した。

雨で8回終了コールドゲームとなった第2戦は、18安打13得点と打線が爆発。本塁打を含む3安打2打点のオースティンを筆頭に、2安打2打点で決勝打を記録した嶺井博希、終盤の2打席連続タイムリーで4打点の牧秀吾、2安打3打点の宮崎、今季1号本塁打を含む2安打の桑原将志、2安打2打点のソトに2安打の佐野と、先発野手7人がマルチ安打を記録した。

投げては5回の1死1、3塁のピンチで登板して會澤翼を併殺打に打ち取った平田慎吾が今季初勝利。3番手で1イニングを抑えたシャッケルフォードが来日初ホールドを記録し、エスコバー山崎康晃も無失点に抑えた。

今季、2度目となるカード勝ち越しを決めた第3戦は、開幕投手で12球団唯一、勝ち星のなかった濱口遥大が7回途中3失点で待望の今季初勝利。後を継いだエスコバー、山崎、三嶋一輝が広島の反撃ムードを完璧に断ち切った。攻撃陣ではオースティンとソトが今季初のアベック本塁打を記録し、佐野もタイムリー安打と、打つべき人が打っての快勝となった。

地元に戻ってのヤクルト3連戦。初戦は先発した坂本裕哉が打球を受けて2回途中で降板するアクシデントがあり、継投策となったが、石田健大が2イニング、砂田毅樹が1イニング、平田慎吾が2イニングを無失点に抑えた。攻撃陣では、2番で起用された大和が2安打。3回に代打で登場した山下幸輝が今季初安打となる二塁打を放った。

5月初戦の第2戦でヒーローになったのが、同点の6回に代打で勝ち越しの2点タイムリーを放った倉本寿彦。この日は佐野が3安打猛打賞を記録し、オースティンが本塁打を含む2安打1打点、宮崎が3打点、ソトが2打点など、打線が11安打10得点と爆発した。

投手陣では先発した中川が3回途中で降板したが、後を継いだ国吉佑樹が2死満塁のピンチを凌ぐなど、2回1/3を無失点。その後もエスコバー、砂田、シャッケルフォード、三上朋也の4投手が1イニングずつを無失点に抑え、エスコバーが今季初勝利をマークした。

ルーズベルト・ゲームを制してカード勝ち越しを決めた3戦目は、スタメンマスクの戸柱恭孝が2打席連続本塁打で4打点と活躍し、1番に入った桑原も決勝点となるソロ本塁打を含む2安打。大和、オースティン、ソトも打点を挙げた。

投手陣では2回途中から登板した石田が3回1/3を無失点とロングリリーフの役割を果たし、同点で迎えた終盤はエスコバー、山崎、三嶋の“勝利の方程式”が、ヤクルトに走者を1人も許さない完璧な投球で締めくくった。

4勝2敗で終わった先週の6試合で勝った試合の得点は13、5、10、8点と、打線が機能すれば、その迫力は他球団に見劣りしないことは証明できた。5月1日の7回に見せた打者11人の猛攻など、畳み掛けるような攻撃もしばしば見られるようになった。

投手陣も終盤の勝ちパターンは確立されており、あとは先発陣ということになるが、新外国人のロメロに続き、エースの今永昇太も5月中に復帰の見込みが出てきた。

月が変われば、ツキも変わってくるのか。順位表を見ると、まだまだ5位の背中は遠いが、今の順位なんかよりもこれからが大切、と前を向いて行きましょう。

◆先週のベイスターズ

・27日(火)● 1-10 広島
・28日(水)◯13-2 広島
・29日(木)◯ 5-3 広島
・30日(金)● 0-4 ヤクルト
・01日(土)◯10-2 ヤクルト
・01日(日)◯ 8-7 ヤクルト

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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