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野球 コラム 2021年3月16日

【中日好き】鈴木博志、将来像は描かない

野球好きコラム by 森 貴俊
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当然、腕の角度が変われば変化球の曲がり幅も変わる。鈴木博志の武器、カットボールも変わりつつある。

「以前は少し曲がるだけでしたが、スライド幅は大きくなりましたね。実戦でのバッターの反応も、まずまずいい手応えです。真っすぐにこだわるのはもちろん大事ですが、やっぱり僕にとってカットボールは武器だなと再認識できました」。


1軍キャンプを完走し、鈴木は練習試合からオープン戦、ここまで7試合無失点。防御率0.00だ(3月15日現在)。

成長のポイントを与田監督が挙げていた。「1球、ボールを引っかけると博志の悪い癖で、また引っかけるかなと思いましたが、次のボールは修正した。ゲームの中で、ピッチングを修正していく力がついてきたかな」。

それに関して鈴木は「1球引っかけても、次のボールでストライクを取る自信が今はあるんです。仮に3ボールになっても、以前ほどどうしよう…とはならないですね」。

3月26日の開幕時点で、守護神ライデル・マルティネスは間に合わない。ライデルが合流するまで、誰かがここを務める必要がある。鈴木博志は自らの心境をこう説明した。

「誰かがやらなきゃいけない。それが結果、僕ならばもちろんやります。抑えをやりたい気持ちはゼロといえば嘘になる。心の奥底にはやりたい気持ちはありますよ。でもここ数年、その気持ちを閉じ込めてやってきました」。

「自分の将来像を描いて、それに向かっていく事が良しとされているじゃないですか。でも僕自身、過去の自分を振り返った時に、理想を描いた時は失敗している事が多いんです。だからあえて先々の理想は描かない。目の前のやるべき事に集中して一日一日をクリアしていきます」。

「そうやってこの1年もやってきたし、急にここにきて考え方は変えません。だから抑えとか、勝ちパターンってのは考えません。今はっきり言えるのは、毎試合の登板をクリアしていって開幕で1軍にいる。それが目標です」

地味に聞こえるが現実を見ている。何より苦しんだこの2年、自分自身と向き合ってきた事がうかがえる。今、鈴木博志が手に入れるべきは守護神の座でなく新しい自分だ。守護神の座はその先に必ず待っている。

文:森貴俊(東海ラジオ)

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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