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野球 コラム 2021年2月15日

【楽天好き】田中将大のアドバイスで掴んだ手応え。辛島航投手インタビュー

野球好きコラム by 松山 ようこ
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13年目の辛島航(写真は昨季のもの)

投手らしい投手、いかにも左腕、マニアなファンが多い――。

真っ先に思いつくのが、これらのフレーズだ。13年目の左腕・辛島航は、かなりユニークな投手である。身長173センチ、体重72キロとプロ野球選手としては小柄な方だが、多彩な変化球をコントロールよく操っては打者を翻弄。堂々たるマウンド捌きで、淡々として表情を崩さない。いかにもプロの投手らしい。

そうやって手の内を見せない風でいて、聞けばいろいろ教えてくれるのだが、言葉数は決して多くない。直感やセンスを担う右脳がよく鍛えられているからか、左腕は表現も独特な人が少なくないが、辛島もそう。寡黙ながら、話すほどに濃い内面性が垣間見られて面白い。

昨季はチーム事情もあって、先発と中継ぎに時々で応じた辛島は、さらにはロングリリーフもワンポイントも、何でもできる貴重な存在だ。不器用な物言いながら、器用すぎるサウスポーにマニアなファンが多いのも頷けるというもの。

J SPORTSのキャンプ中継ではブルペンの様子が見られるが、第2クールでは解説の川崎憲次郎氏が「いいですね。バランスもいいし、ブレもない。気持ちよさそうに投げている」と辛島を高評価。

自主トレで今季も田中将大と汗を流した辛島が、どのように準備を重ねてきたのか。この度の独占リモート取材で明かしてくれたことをお伝えしたい。

長年に渡ってプロで活躍する選手は、向上心を持って毎年のようにマイナーチェンジを重ねる。辛島にとって、今季に向けた最たる取り組みは何だったのか。尋ねると「脚、下半身の使い方だけ」と明かす。

「なんて言ったらいいか難しいですけど、下半身の使い方でどれだけ上半身に力を伝えていくか。昔から『下半身を使え』って、よく言われますけど細かくは理解できてない」。

「だから、どうやったら(自分にとって)正解かを研究して、使い方を理解して、実行していく…ってことをしてきました。そうしたら、全然違いました」。

そう言って手応えを隠さないが、そこに至ったきっかけには大先輩・田中のアドバイスがあったのだという。

「将大さんから、『このポイントの時にお前はこうなってるから、もっとこういうカタチになってる状態だと良いボールが投げられると思う』っていうアドバイスをもらったんです。じゃあ、そのカタチに近づけるにはどうしたらいいか。それを考えたたら、下半身だったっていう」。

昨季は「ひょっこりはん」を使って投球練習

去年の同じ時期は、身体が突っ込まないよう「ひょっこりはん」と名付けられたランナーのボードを横に立てて、ブルペンで集中的にピッチング練習もしていた。

それだけ今年は調子がいいのかと聞くと、「普段から突っ込まないよう気をつけてはいますけど、そうっすね。なんか、感じはいいです」とやはりクールに言う。

けれども、最後に「今季の目標」を聞いてみると一転。明らかに熱を帯びた様子で、一言一言に思いを込めるように語った。

「『本気で日本一を獲りに行く』と(田中将大)先輩が言っています。だから、僕も同じ気持ちになって、チームが日本一になれるよう、どうやって貢献できるかを考えながら、頑張っていきます」。

今季も投げる場所については、決まっていない。「どこであろうと頑張るスタンスです」と飄々と語っている。

文/写真:松山ようこ

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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