【楽天好き】「東北のみなさんと日本一を目指していきたい」。石井一久新監督インタビュー

キャンプ初日、石井一久新監督（GM兼）が、J SPORTSの生インタビューに登場。久しぶりのユニフォーム姿に照れ笑いしながら、「とにかく全責任を持つ」と明かした。

この日の解説者であるギャオス内藤さんには、「（放送席のある）スタンドからうるさいんですよね、ギャオスさん。関係者じゃない人が入ってきたんかなって思ったらギャオスさんだった（笑）」と、ユーモアでも鋭く切り返す。変わらぬ独特の語り口で、どんな質問にも率直に心境を語ってくれたのでお伝えしたい。

――　久しぶりのユニフォーム姿ですが、いかがですか？

そうですね、選手じゃなかったらユニフォーム着なくてもいいんじゃないかな。ジャージでも良かったのかなって思います。

――　選手には何を伝えているのでしょうか？

やはり「1球1球に集中してほしい」と。その場の1球は大したことではなくても、シーズンを積み重ねると大きな差になるもの。だから、集中力を切らすことなく、シーズンを戦い抜こうという話はしました。

――　石井監督の目指す野球とは？

型にはめて色々なことを考えると、型にはまらない時にチームとして機能しないので、ここぞという時いは瞬発力のある判断ができる野球をしていきたいと思います。

――　豪華なピッチャー陣が揃いました。もう先発ローテーションは想定されているのでしょうか？

そうですね…。でも、僕はネガティブ思考なんで。豪華なメンツが揃うという意味は、みんなそれなりに年齢を重ねているということ。だから、そうした選手だけでなく、若い選手にも成長を促していきたいと思います。

――　松井裕樹選手はどこで使うつもりですか？

やはり秋のキャンプからも、抑えとして頑張っていこうと2人で話していますので、彼もその気で今年は抑えとしてやってくれると思います。先発も少し強力になってくると思うので、登板機会もきっと増えるよと松井くんには話しています。

――　ボール球が多くて、昔の石井選手のようですけど（笑）

え？僕よりは良いと思いますよ。昔の僕は、あの（練習に使っている）バッティングケージからボールが出ちゃったことがありますから…。

――　石井監督の言う「型にはまらない」とは？ ポイントを教えてください

ポイントはないんですけども…。やっぱり想像と違うことが野球ではたくさん起きる。そうなった時にしっかりともう一度、勝利の道へと導くよう采配を切っていきたい。

――　ということは、プランA、プランB、プランCといろいろある？

プランはないです。プランがない時に、どれだけチームが勝つ確率を上げられるかだと思うので。ノーアウト1塁でバントすればいいとかではなくて、場合によってはバントもしますが、バントをすることで逆にチームの得点能力を下げるということもあるので、臨機応変にやっていきたいです。まあ、当たり前のことを言ってるだけなんですけど（笑）。

――　キャンプ中、いろいろなコーチと1対1で話していました

僕としては仲のいいコーチをつくりたくない。というのも、やはり、コーチみんなでコミュニケーションを取っていきたいと思っています。コーチと話していたのは、「困ったことがあれば、何でも言ってほしい」といったことです。コーチ1人で孤立してしまったら、考えていることを僕たちと共有できなくて、現場でも共有できない。言いたいことも、コーチ会議でしっかりと提案して、現場で生かしていきましょうと話しました。

――　試合中、ベンチでサインを出していく？

そうですね、基本的には僕が最終決断をしますけど、コーチの方々には「こういう選択肢があるよ」というのをもらおうと思っています。やはり、コーチが一番に選手の状態や特徴をわかっていると思うので。

――　真喜志ヘッドコーチはじめ、すばらしいコーチ陣がいらっしゃる

はい。だから、ダメだったらコーチのせいにします…ということは、ないですけれども（笑）。とにかく僕が全責任を持って、最後の選択をしていく。チーム一丸となって、コーチの皆さんに協力してもらおうと思っています。今年は、「一魂」というチームスローガンがあるので、それはチーム、選手、スタッフだけでなく、地域に寄り添って、東北のみなさんと日本一を目指していきたいと思います。

――　どんなキャンプにしていきたいですか？

やっぱり、若い人に出てきてほしいです。それぞれ声をかけているんですが、若い人には「1回1回の失敗を気にするな」と。「1回失敗したら、次がないんじゃないか」って思うと、恐怖心だったり、余計なことを考えてしまうので。そう言ったからには、チャンスをいっぱい与えていきたいと考えています。

文：松山ようこ