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野球 コラム 2020年11月20日

大会の常連となる古豪・名門が揃う。都市対抗野球 近畿代表5チーム紹介

野球好きコラム by 大島 和人
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第91回都市対抗野球大会が、11月22日(日)に開幕する。今回は近畿地区から出場する5チームを取り上げる。

◆NTT西日本(大阪市)

亡き仲間とともに頂点を目指す

近畿第1代表は6年連続31回目の出場となるNTT西日本(大阪市)だ。チームには今年4月23日、中井諒選手が骨肉腫による23歳で死去する悲しい出来事があった。近畿2次予選は選手たちが喪章をつけ、ベンチに「背番号6」のユニフォームを掲げて戦った。

ドラフト候補としても名の挙がった入社2年目の右腕・大江克哉、入社9年目の右腕・浜崎浩大の両エースはいずれも防御率0点台。チームは第1代表決定トーナメントの4試合を2失点で勝ち上がった。大江は最速151キロの本格派で、昨年の都市対抗も2試合で先発している。

近畿2次予選はすべて右投手がマウンドを任されたが、本大会に向けては三菱重工神戸・高砂の左腕・森翔平を補強。左右のバランスも良くなった。

今回の予選で打線は1番を任された酒井良樹が打率5割を記録。8番・捕手で起用された辻本勇樹が打率.467を記録するほど切れ目のない打線で、チーム打率は.331と猛威を奮った。また7番・二塁手の野村勇は4試合で3盗塁を記録している俊足だ。

◆パナソニック(門真市)

昨季のベスト8超えを狙う

近畿第2代表は5年連続54回目の出場となるパナソニック(門真市)だ。吉川峻平の渡米などで投手陣の陣容がやや陣容が薄くなり、ベスト8入りした昨夏の都市対抗はどの試合も継投で凌いでいた。

しかし、近畿2次予選では大卒5年目の與座健人が台頭し、3試合(24イニング)をわずか自責点1と好投。2試合連続完封勝利も記録する大活躍を見せた。與座健人は西武でプレーする與座海人の兄としても知られ、昨季から腕の位置を下げて技術的に開眼しつつある。

打線は176センチ・105キロの巨漢内野手、片山勢三に注目。パワー、一発の脅威は九州共立大学時代から知られていたが、昨季までは確実性を欠いていた。しかし、今回の予選は打率.389を記録し、18打席で2三振と脱皮の兆しがある。

◆大阪ガス(大阪市)

充実の戦力、優勝候補の一角

近畿第3代表は3年連続26回目の出場となる大阪ガス(大阪市)だ。一昨年の都市対抗、昨年の日本選手権を制した強豪で、今大会も優勝候補の一角だろう。

阪本大樹は昨秋の日本選手権で最高殊勲選手に輝いた25歳の右腕。168センチの小兵で、際立つ球速もないが、打たせて取る安定感を持つエースだ。

田中誠也は大阪桐蔭高校、立教大学でいずれも日本一を経験している左腕。速球は130キロ台止まりだが実戦的な技巧派で、近畿2次予選は3試合に登板して自責点0と好投している。他にも実績のある投手は多く、さらに補強選手で日本製鉄広畑の本格派右腕・川瀬航作も加わった。

野手は近本光司、小深田大翔をプロに送り出したものの、なお人材豊富。侍ジャパン社会人代表の経験を持つサード青柳匠は1番打者として、2番・セカンドの峰下智弘と強力な1・2番を組んでいる。4番を任されるライト末包昇大は東洋大学出身の2年目で、187センチ・100キロの巨漢。一発の威力を秘めている。

◆日本新薬(京都市)

2枚看板で上位進出を目指す

近畿第4代表は7年連続37回目の出場となる日本新薬(京都市)だ。持ち味は6試合で7失点という堅守。技巧派左腕・榎田宏樹、右腕・西川大地の両エースも健在だ。

榎田は大卒10年目のベテランで、速球こそ130キロ台だが、打者のタイミングを外す巧みな投球が持ち味。近畿2次予選では防御率0.90を記録している。西川は速球、カットボールで打ち取る右腕で、第4代表決定戦では完投勝利を挙げている。さらにリリーフには小松貴志、岩本喜照といった本格派右腕がおり、連戦に向けて万全の体制だ。

野手は福田泰平、中稔真らの実力者が退部したことで、やや過渡期にある。ただ福永裕基は専修大学から入社した2年目の大型セカンドで、今回の予選では4番を任された注目株だ。

日本生命(大阪府)

予選は苦戦した最多出場回数を誇る名門

近畿第5代表は2年連続61回目の出場となる日本生命(大阪府)だ。第91回大会の出場チームでは、最多出場回数を誇る超名門だが、近畿2次予選の初戦でカナフレックスに10-11で敗戦。

敗者復活の仕組みはあるものの、第4代表決定トーナメントへ回り、苦しい状況に追い込まれた。チームはそこから大和高田クラブ、三菱重工神戸・高砂、日本製鉄広畑を連破。第4代表決定戦で日本新薬に敗れたものの、第5代表決定戦でニチダイを破って「最後の椅子」を掴み取っている。

勝ち上がりで苦しんだとはいえ、社会人を代表する強豪であることは間違いない。32歳の右スリークォーター・藤井貴之はなお健在。速球の球速こそ140キロ前後だが、抜群の制球力と、細かい変化球で打たせて取る実力者だ。

加えて3年目の本格派左腕・高橋拓巳が復調し、今回の予選も好投を見せている。また、28歳のベテラン右腕・阿部翔太はオリックスの6位指名を受けた実力者だ。

近畿2次予選では29歳のユーティリティプレイヤー籾山雄斗が、9番打者ながら打率.375、7試合で8打点と大活躍。大型サードの原田拓実、昨年の日本選手権で首位打者賞を獲得した廣本拓也と野手陣も人材豊富だ。

文:大島和人

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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