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野球 コラム 2020年11月19日

前回優勝チームと唯一の初出場、そして古豪ひしめく。都市対抗野球 北関東・南関東代表6チーム紹介

野球好きコラム by 大島 和人
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第91回都市対抗野球大会が、11月22日(日)に開幕する。今回は北関東、南関東から出場する6チームを取り上げる。

◆JFE東日本(千葉市)

連覇に挑むJFE東日本

2年連続24回目の出場。南関東地区のチームだが、第90回大会の優勝により、予選は参加せず推薦出場を果たしている。

昨夏の都市対抗では当時2年目の右腕・本田健一郎が3試合に先発して好投。横浜DeNAベイスターズから古巣に復帰した右腕・須田幸太もリリーフで熱投を見せた。2人は大会優秀選手にも輝いている。さらに今年は上武大学から入社した右腕・本定史好、日大第三高校から入社した193センチの右腕・廣澤優など、今後が楽しみな才能も加わっている。

野手陣を見ると北海道日本ハムファイターズの6位指名を受けた右の強打者・今川優馬、昨年の社会人ベストナインに輝いた峯本匠、前回大会で4番を任された平山快ら、大卒2年目に好プレイヤーが多い。今大会も優勝候補に挙げられるはずだ。

◆日立製作所(日立市)

北関東の雄、日立製作所

北関東第1代表は2年連続38回目の出場となる日立製作所だ。2016年には準優勝、2019年は4強入りを果たしている強豪。今回の北関東2次予選も3連勝で勝ち上がっている。

2試合に先発した主戦が入社2年目の青野善行。国際武道大学出身の右スリークォーターだ。大学3年、4年と全日本大学野球選手権で2年連続の準優勝に輝き、4年次は主戦として活躍した投手でもある。

昨年は負傷もあり、やや出遅れたが、今年は彼が軸となっている。球速は140キロ台中盤程度だが、多彩な変化球を駆使できるタイプ。奪三振と四死球の比率を示す「K/BBレシオ」も高水準だ。

岡直人は昨年の大会で若獅子賞(新人賞)を受賞している左腕。「数字以上」の球威がある速球を持ち、リリーフで頼りになる。加えて今大会はSUBARUから3投手を補強しており、連戦となっても投手陣のやり繰りに問題はないだろう。

打線も元プロを含めて実績のある選手が揃っている。予選で活躍したのが入社7年目の吉田幸一郎。189センチ・101キロの左打者で、下位で起用されつつ3試合で9打数5安打4打点を記録した。ショートの野中祐也も守備で魅せてくれる名手だ。

◆日本製鉄鹿島(鹿嶋市)

若い力が台頭する日本製鉄鹿島

北関東第2代表は5年連続20回目の出場となる日本製鉄鹿島だ。投手陣は元阪神の玉置隆がチームを去ったものの、若い力が台頭している。今年の予選では入社3年目の飯田晴海(常総学院高校→東洋大学)がエースとして独り立ち。北関東予選では4試合中2試合で完投し、第2代表決定戦では延長10回を投げ切った。

予選では打線がチーム打率.183と苦しんだが、5番・セカンドで起用された林悠平が4打点で気を吐いている。ショートで起用されている池間誉人は専修大学から加入して1年目。俊足ながら一発もある、スケールの大きな内野手だ。

◆Honda(狭山市)

Honda、3連勝で2次予選を突破

南関東第1代表は4年連続34回目の代表となるHondaだ。打線の主役は中央大学から入社して2年目の吉田叡生。173センチ・83キロの左打者で、大柄ではないものの長打力を秘めていて、南関東2次予選では打率.417、2本塁打を記録した。内野手登録だが、第1代表決定戦は「1番・センター」で起用されていた。5年目の捕手・辻野雄大も予選では打率.5割、7打点と大活躍だった。

第1代表決定戦で好投した主戦が法政大学出身の新人・朝山広憲。175センチの右腕で、球速こそ平凡だが、スプリットなどの変化球が強みだ。なお、彼の父・憲重氏もHonda野球部OBで、PL学園高校3年時には主将として1983年の全国高等学校野球選手権を制している。

予選では朝山や福島由登、東野龍二と技巧派が目立ったものの、高卒3年目で2021年のドラフト候補となる小野大夏、高卒2年目の米倉貫太ら、素材として魅力的な投手も揃っている。

◆日本通運(さいたま市)

南関東第2代表は6年連続45回目の出場となる日本通運だ。野手は不動の4番・北川利生ら実績のある選手が揃っており、1番から9番まで隙がない。

南関東2次予選で台頭したのが1番・指名打者で起用された添田真海。明治大学出身の新人で、大学4年の春は東京六大学の首位打者に輝いたアベレージヒッターだ。170センチと小柄な左打者だが、打率.462でリードオフマンの役割を果たした。ショートの諸見里匠も守備については社会人屈指の実力者だろう。

投手陣は2017年の都市対抗でノーヒットノーランを記録した阿部良亮が予選で登板していない。分かりやすいエースは不在だが、相馬和磨と庄司拓哉は「曲者感」のある技巧派左腕だ。また、釘宮光希は枚方ボーイズでプレーした中学生時代から全国区だった右腕。立正大学時代は球威で押すスタイルだったが、2次予選では「技巧派」のスタイルを見せていた。

◆ハナマウイ(富里市)

ハナマウイ、創部2年目で初の東京ドーム

南関東第3代表は初出場のハナマウイだ。出場32チーム中、唯一の初出場チームで、創部からまだ2年。チームの母体企業は2003年創業の通所介護を手掛ける事業者で、従業員65名と決して大きな企業ではない。20名ほどいる選手は週4,5日のフルタイム勤務を行った上で、野球に打ち込んでいる。

第91回大会はJFE東日本が推薦出場で、南関東予選が例年に比べて「広き門」だったという事情はある。しかし、ハナマウイは第2代表決定トーナメントの1回戦で強豪の日本製鉄かずさマジックを5−3で破ると、第3代表決定戦でもYBC柏を撃破。堂々と代表権を勝ち取ってみせた。

平野暖周、久保田倫太郎、尾形康平といった主力投手陣は球速を見れば130キロ台で、ドラフト候補に上がるような豪腕はいない。しかし粒揃いの陣容で、大崩はしないだろう。

打線は外野手の林弘祐希が2次予選の4試合で2本塁打、6打点と大活躍を見せた。松井和輝は松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)の弟で、守備の素晴らしいショートストップだ。本西厚博監督は58歳で、阪急を皮切りに4球団でプレーした往年の名外野手。彼の手腕も初出場の原動力に違いない。

文:大島和人

俺たちの都市対抗

中日ドラゴンズ・阿部寿樹(ホンダ)インタビュー ~俺たちの都市対抗~

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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