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野球 コラム 2020年10月28日

【中日好き】ドラフト1位の高橋宏斗 、化ければ菅野級の伸びしろ

野球好きコラム by 森 貴俊
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10月26日、プロ野球ドラフト会議が行われた。

時代を鑑み、リモートでのドラフト会議。画面越しに与田監督の祈るような表情が伝わってくる。若きプレーヤーの運命を握る日。中日ドラゴンズの1位指名は単独で地元、中京大中京の投手、高橋宏斗を指名した。

ドラゴンズの1位指名、高橋宏斗投手

取材の為、翌日訪れた中京大中京高校。すっかり暗くなったグラウンドで後輩たちが汗を流す。その傍らで微笑む高橋宏斗は、まだあどけなさが残る高校生だった。

地元で育った高橋にとってドラゴンズは憧れのチーム。「小さい頃のヒーローは川上憲伸さん。カッコよかった」と話す。

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今年に入り、高橋の評価は急上昇した。中日ドラゴンズ清水昭信担当スカウトはこう話す。「本格的にドラフトのテーブルに上がるだろう、となったのは今年になってからです。もちろん、注目はしていました。去年の神宮大会の時は145キロくらい。いい投手でしたが、正直そこまでって評価でした」と話す。

しかし、年が明けた2020年1月、清水スカウトは目を丸くした。岡崎市民球場にはオリックスのスカウトも来ていた。そのスピードガンをのぞき込むと154キロを表示していた。

清水スカウトは「ひと冬越えてきたなって思いました。びっくりしました。いい意味でまとまった。マウンドでの雰囲気が全く違ったんです。さらには140球を超えてから出す150キロオーバーの直球。スタミナ面でも驚異的な進化をしていた。これは間違いなく行ける。そう確信しました。」と話した。

中日球団は数日前まで意見が割れていた。早稲田大学の早川、トヨタ自動車の栗林、そして中京大中京の高橋。最終結論は地元の高校生、高橋だった。

最終結論を勝ち取った清水スカウトはこう説明した。「僕たちスカウトは長所だけを報告するわけには行かないんです。短所も絶対に報告します。だから現状、高橋に短所は沢山あります」。

「でも、それを補う魅力が多い。わずか数カ月で化けた。スピード、スタミナが段違いになりました。ストレートばかりに目が行きますが、カットボールも高校生の中では一級品です。“将来性“という言葉より僕は彼の”伸びしろ“の大きさに惚れました」。

では、スカウトが感じている短所とはどこか。清水スカウトは1つのポイントを話してくれた。「1番はコントロールですよ。今はボール2になっても。真ん中付近に150オーバー投げれば相手が高校生なら何とかなりますよ。でもプロは許してはくれません。

そこで真っすぐでカウント整えるのか、カットボールを厳しい所に投げ切るのか、今はまだ、プロではカウント負けしていくでしょう。それだけピッチングの引き出しはまだありません。

でも、逆を言えばそこで力でねじ伏せていける投球こそ、高橋の魅力でもありますから。短所を補うだけの長所は十分にあります。そして身体はまだ細い。特に下半身はまだ弱いです。身体の進化も含めて、その伸びしろは巨人の菅野級にもなり得ると思っています。」

ドラフト翌日の高橋宏斗からは喜びがあふれていた。同時にこれからやってくるハイレベルな野球の日々を待ち遠しく感じているようにも見えた。

「多くの夢をもらった世界です。今度は僕が子供たちに夢を与える選手になりたいです」

根尾昂、石川昂弥、高橋宏斗。同じ世代を生きる選手たちはドラゴンズにたくさんいる。ナゴヤドームで彼等世代が躍動する日を想像すると、ドラゴンズファンの胸の高鳴りは早くも止まらない。

文:森貴俊

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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