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野球 コラム 2020年10月19日

【広島好き】ゴッホ向井ブルーの「九里亜蓮という闘志の投手」

野球好きコラム by ゴッホ向井ブルー
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2020年10月13日。開幕から負けなし13連勝という巨人のエース、いや球界のエース菅野智之とカープは再び対戦した。カープの先発は九里亜蓮だった。

こんな凄い相手だと、投げ合う先発ピッチャーはどんな気持ちで試合に臨むのだろうか…。そんなものは定時制高校の軟式野球部、広島県大会1回戦のマウンドにしか上がったことのない僕にはもちろんわからない。

ただ、確実にこの男は燃えていた。九里投手は、見事に投げ勝った。

九里投手と初めて出会ったのは2014年、彼の1年目のシーズン。そこから何度か食事をご一緒させていただく機会があり、色々と教えてくれた。その度に必ず言葉にしていたのが『先発投手へのこだわり』だった。

2015年は苦しみ、2016年には一軍での登板回数も増えたが、彼の姿を見るのはリリーフでのポジションの方が多かった。そして、2017年には35試合に登板したものの、先発での出場は13試合だった。

「どこでいつ投げろと言われても、しっかりと抑えるだけ」。この年から九里投手からは少し寂しそうにこんなセリフを聞くようになった。しかしこの言葉通り、しっかりとポジションごとの役目をこなし、この年は自己最多の9勝をあげた。

九里投手のエピソードで、僕の心に強く残っているものがある。それは、2018年5月6日の神宮球場での試合の事だ。

この試合までの防御率は6.97。試合前練習でグラウンドに出た九里投手の耳に、スタンドで会話をしていたカープファンのある言葉が刺さった。

「今日、九里じゃけダメじゃ」。そんな会話が聞こえてきたそうだ。
"誰にも打たれるものか"。歯を食いしばり、心の中で、闘志に変えた。

この日、神宮球場のマウンドに立つ九里投手は凄かった。球場全体に伝わるほどの気迫のピッチングで7回1失点の好投を見せ、勝ちこそ付かなかったが、マウンドの上で闘う、進化した九里亜蓮を、ファンに見せつけた。

九里投手は、ひとつ気持ちが乗ったときは特に強い投手だ。2018年6月17日のソフトバンク戦もそうだった。この試合、強力ホークス打線を相手にプロ初完投勝利を手にした。長男が産まれてから初めての父の日だった。

そんな長男も、喋れるようになったそうで、つい先日、家を出るときに初めて「頑張ってきてね」と可愛らしいエールを送ってもらえたらしい。そんな日にはもちろん気持ちが乗る。マツダスタジアムで本拠地初完封勝利をあげた。

身体の強い九里投手は、毎年当たり前のように常にマウンドに立ってくれている。とても大きな背負うものができた20代後半、変わらず迷い無く投げる球には、家族だけじゃなく、沢山のカープファンの期待も乗っている。

文:ゴッホ向井ブルー

ゴッホ向井ブルー

広島県大竹市出身。アメトーーク「広島カープ芸人」出演。1990年2月生まれのカープファンで3連覇を全て現地観戦。広島ホームテレビ「みみよりライブ5up」の月曜レギュラー。同じ月曜レギュラーの北別府さんとゴッホがクイズコーナーで不正解を出し続けた結果、コーナーが別の曜日に移動した。地元のおじいちゃんおばあちゃんからは名前が覚えづらいらしく「カープくん」と呼ばれている。

>>Instagramアカウント
@goghmukaiblue(https://instagram.com/goghmukaiblue/

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