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野球 コラム 2020年9月30日

ダルビッシュ有とヘンドリックスの2枚看板が迎え撃つ。ワイルドカード展望:カブスvs.マーリンズ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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新型コロナウイルス感染拡大で開幕が遅れた2020年のMLBは、60試合に短縮されたレギュラーシーズンが現地28日に終幕を迎え、ポストシーズン進出の16チームが出揃った。

今回は日本時間9月30日(水)深夜3:00に開幕するワイルドカードシリーズ、カブスvs.マーリンズの展望をお届けする。

ダルビッシュ有は第2戦の先発予定

ダルビッシュ有の所属するカブスは34勝26敗でナショナル・リーグ中地区を制覇し、第3シードでのポストシーズン進出を果たした。この結果、ワイルドカードシリーズは本拠地リグレー・フィールドに、第6シードのマーリンズを迎えることに。

2016年のワールドチャンピオンであるカブスは、ここ6年で4度のポストシーズン進出を果たしており、このシリーズでは地の利に加え、17年振りのプレーオフ進出となったマーリンズに対し、ポストシーズンの経験値の差でも優位に立っている。

しかし、マーリンズは過去に2度進出したプレーオフでは、いずれもワールドシリーズ制覇を遂げており、ポストシーズンで勝負強いというチームカラーが彼らを不気味な存在にしている。

ベスト・オブ・スリー(先に2勝で勝ち抜け)で行われるこのワイルドカードシリーズで、カブスが最も頼りとするのはダルビッシュ有とカイル・ヘンドリックスの先発ローテーション二本柱である。

カブスの打撃は、レギュラーシーズン最終盤こそ盛り返したものの(ラスト3試合で25得点、7本塁打)、シーズンを通して低調だった。

レギュラーメンバーにポストシーズンでの経験が豊富な選手が多いとは言え、ナ・リーグ最多勝投手にして、サイヤング賞候補であるダルビッシュと、安定感抜群のヘンドリックスが、レギュラーシーズンで見せたパフォーマンスを引き続きマウンド上で発揮してくれない限り、苦戦は必至である。

先発3番手にはポストシーズンでの登板経験の豊富なジョン・レスターが控えているとは言え、ダルビッシュとヘンドリックスの2人で連勝して次のラウンドへ向かいたいというのがデビッド・ロス監督の本音だろう。

一方、“若さ”が売りのマーリンズは、その若い血を勢いに変換して経験不足を補いたいところだ。

特に先発ローテーションにはサンディ・アルカンタラ、シクスト・サンチェス、そしてパブロ・ロペスと、血気盛んな若手の速球投手が揃っており、『MLB.com』も現地27日付で掲載したプレビュー記事の中で、この“豪腕3人”をシリーズ勝ち抜けのカギとしている。

ちなみに、同記事では「マーリンズを危険な存在にしている部分は、彼らの弱点にもなり得る」とし、若さが勢いでなく、若気の至りに結びつく可能性を懸念材料としている。

経験と実績に勝るカブスか、あるいは若さのマーリンズか。そして、この好対照な2チームによる対戦のなかで、カブスのエースとしてダルビッシュがどのような投球を見せてくれるのか。その答えは、もうすぐ出ようとしている。

J SPORTS編集部

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