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野球 コラム 2020年7月7日

【楽天好き】絶好調の島内宏明、試合中の談話がおもしろい件

野球好きコラム by 松山 ようこ
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「今日も面白い」「楽しみになってる」「大好き!」

SNSの反響が日に日に増えている。何に沸いているのかというと、島内宏明の“コメント”だ。中継では“談話”とも言われる。投手なら降板した後、野手ならタイムリーやホームランを打った後などに、選手の心境が伝えられるいつものアレだ。

野手の場合、「打ったのはストレートです。チャンスで打ててよかったです」「チームのために気持ちで打ちました」「いいところに飛んでくれてホッとしています」といったコメントをよく聞くだろう。見ているファンは、リアルタイムに選手の気持ちを知るので臨場感が増す。

このコメントがちょくちょく面白いのが島内なのだが、今季はさらにバージョンアップしている。お決まりは、「○○打法で打ちました(○○の中にはチームメイトの名前から、雨ならヌメッと打法まで様々)」や「○○魂(○○の中には母校の名前が入る他)」など。

だが、7月4日のロッテとの首位攻防戦でのこと。3打数3安打2打点と打棒を振るった島内は、最初のタイムリーを放った後、こんなコメントを発信した。

「珍しく親から連絡がきて、『クソみたいな打撃をしてるな』と言われたので、打てて良かったです。見てるか!お父さん!」

試合を見ながら、笑みをこぼさない人はいないだろう。こんないい話が聞けるのなら、「次も打ってくれ」と目も離せなくなるというもの。果たして、島内は次も、その次の打席も打ちまくってチームを勝利に導く。2打点目の後は、こんなコメントも出した。

「僕のおばあちゃん、お母さんもいつも応援してくれているので、得点圏で打てて良かったです。見てるか!お母さん!」

お父さんだけに呼びかけたのでは不公平になってしまう。孝行息子は、お母さんとおばあちゃんにも呼びかけられるよう、決勝タイムリーを打って家族にその声を届けてみせたのだ。

島内のコメントを伝え聞いた実況の中田浩光さんも「そうですか、お父さんも期待しているんですねぇ」としみじみ噛みしめると、「お父さん!息子さん、がんばっています!」と熱く実況。コロナ禍らしく、画面を通じてエールを贈るやり取りが起きたのも新鮮だった。

ふと思い出されたのが、昨年のキャンプのこと。立ち話をしていた時に、ある若い選手のコメントが定形すぎて、人となりが見えないと島内にこぼしたことがある。

すると、島内は「若い選手はまだ実績も少ないから、言いにくいものです。僕だって面白いことを言えるまで時間かかりましたから」とフォロー。ふだんから上下関係なくチームメイトと接する天然キャラにみえて、思いやりのある兄貴分の側面を垣間見た気がした。

楽天生え抜きの島内も、はや9年目で30歳。昨年は開幕から4番を担い、「4番はムリ打法」の名言を残して、キャリアハイの145安打と57打点に3年連続2桁本塁打もマークした。

今季はコメント力もアップして、ここまで全15試合に出場して64打数20安打と11打点、打率.339にチームトップの5盗塁と、昨季を上回るペースで実績を積み上げている(7月6日現在)。

今の首位浮上の功労者でチームを牽引するフランチャイズプレーヤー。こんな時だからこそ、球場に来られないファンのため、会えない家族のため、コメントでも元気づけようとしているのだ。次もどんなプレーとコメントで盛り上げてくれるのか、楽しみでならない。

文/写真:松山ようこ

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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